昔の料理レシピ備忘録16 「芋たこ汁」 | きょうは休肝日?

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すでに休肝日は諦めているのだが、いまさらブログタイトルを変えられない

我が家で作った昔の料理の中から「汁物」を。

続いてはちょっと意外な組み合わせの料理「芋たこ汁」

 

京都の一般家庭の惣菜料理のことを「おばんざい」という。

いまではごくごく普通に使われる言葉だし、高級料理屋ほどではないが京都らしい料理店にしたいという向きには「おばんざい」は便利な看板にもなっている。

しかしこの「おばんざい」、実はそんなに昔から使われていた言葉ではない。

戦後相当経った時代ですら、京都の人たちの日常でこの言葉はあまり一般的ではなかったという。

「おまわり」あるいは「おぞよ」、さらにはごくごく普通に「おかず」と言うことのほうが多かったらしい。

 

それがどのようにしてここまで広く使われるようになったのか、その経緯はこの際置いておくが、この「おばんざい」という言葉の出どころが幕末に出された料理本「年中番菜録」「番菜」だということはどうやら間違いがないらしい。

 

この本は、大阪の料理人が一般家庭で作られている料理を集めて紹介した「おかずを作る際の『種本』」という性格のものだったようだ。

 

例によって前置きが長くなったが、本日取り上げる「芋たこ汁」は、この「年中番菜録」で紹介された料理の一つだ。

この時代の「芋」とは、当然、里芋。

里芋と蛸の味噌味の汁だ。

 

この「芋たこ汁」を我が家で最初に作ったのは2015年5月。

里芋とたこというのは味噌汁の具としては意外な組み合わせだが、どちらもよく煮ればうまい素材なので、まずかろうはずはないと思い作ってみたのだ。

 

そんなに気を遣う料理でもなさそうなので粗っぽくやった。材料の分量も適当。

手順だけを記すことにする。

 

「芋たこ汁」

 

① まず、蛸を煮る。買ってきた煮蛸を2㎝ほどのぶつ切りにし、軟らかくなるまで煮る。私は思いっきり軟らかいのが好きなので、「桜煮」を作る際にように、大根のおろし汁に鰹節と昆布の合せだしを足したもので煮ることにした。

 

② 里芋は皮をむき、食べやすい大きさに切り、塩でもんでゆでこぼしする。

 

③ ①に鰹節と昆布のだし(一番だし)を入れ、②を加えて里芋が軟らかくなるまで煮る。

 

④ 味噌(この日は京都・御幸町「関東屋」の「二段仕込み田舎味噌」を使った)を③に溶き入れ、沸騰直前に火を止める。

 

蛸も里芋もとろけるように軟らかい。

食感がなくなっていやだという人もいるだろうが、私はこれがいい。

ただ、普通の煮物のほうがやはりうまいような気もするが、まあ、これはこれで悪くはない。

 

「昔の料理レシピ備忘録」のリストは

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