かと言って、エンタメ的な話題だけにかまってもおられない多忙かつリア充なオレ、CDショップにも行けず、ナタリーやReal Soundをチンタラ巡回してる暇もない訳で、そんなオレの鈍化したアンテナにこそ引っ掛かるプロモーションをもっとすべきだと思うのね。
と言う訳で、覚え書きがわりの新しめ情報を。
Various Artist"風街であひませう"
はっぴいえんどのデビュー以来長きに渡り歌謡界を支えるベテランリリシスト・松本隆御大。
そんな彼の作詞家活動45周年を記念したトリビュート盤が6月24日にリリース予定。
LITTLE CREATURESの鈴木正人がトータルでのプロデューサーを務め、隆が手掛け世に放って来た名曲を年代を問わずピックアップ。
で、錚々たるボーカリストと名うてのミュージシャンが寄ってたかってそれらをカバー。
安藤裕子、andymori・小山田壮平、スピッツ・草野マサムネ、クラムボン、斉藤和義、手嶌葵、EGO-WRAPPIN'・中納良恵、ハナレグミ、やくしまるえつこ、YUKI。
ASA-CHANG、 石井マサユキ、伊藤ゴロー、沖山優司、鈴木茂、白根賢一、細野晴臣、Predawn、谷中敦。
と言う幾らなんでも悪ふざけし過ぎ、バッカみてえにゴージャス極まりない人員配置にまず眩暈。
YUKIによる由貴の"卒業"、ハナレグミによるラッツ＆スター、斉藤和義による聖子ちゃん、安藤裕子ねえやんによるC-C-Bとお楽しみトピックも盛り沢山。
手嶌葵による"ナウシカ"に顕著な手堅さと言うか、ある種「当て書き」的な選曲はにわかに退屈なんですが、でも聴きゃどうせ良い訳だろうしね。
逆に「当て書き」過ぎて楽しみなのはスピッツ・草野マサムネによる"水中メガネ"。
デザインプロダクション・GROOVISIONS製の架空キャラクター・Chappieが'99年にソニーよにて歌手活動していた際の3rdシングルで、松本隆作詞×草野マサムネ作曲と言う世代を跨いだ天才2人のコラボレーションとして、オレとしても記憶深い隠れた名曲。
知名度やセールスで言えばこう言ったアニバーサリー盤にチョイスされるのも画期的なんですが、このタイミングでのマサムネセルフカバーと言う、「松本隆45周年」と言うトピックとは違う磁場が働く話題性にブレそうになります。
聴く前からナイステイクなのがわかる奇跡。
オレはマサムネとYUKIの為に購入予定よ。
更には、本アルバムの完全生産限定盤には宮藤官九郎との対談や是枝裕和監督のインタビューなどをブチ混んだ書籍、はっぴいえんど時代の未発表曲を細野晴臣＆鈴木茂と共に再レコーディングしたと言うスペシャルトラック・"驟雨の街"も収録、と詰め込み過ぎ。
サービス精神に富んだ、買う前から名盤とわかる久しぶりの作品。待ち切れません。
PIZZICATO ONE"わたくしの二十世紀"
こっちのゲスト陣もヤヴァい。
元ピチカートファイヴ・小西康陽によるソロプロジェクトが'11年発表のファースト・"11のとても悲しい歌"以来久しぶりに再始動。
小泉今日子、UA、YOU、市川実和子、ムッシュかまやつ、甲田益也子（dip in the pool）、西寺郷太（NONA REEVES）、ミズノマリ（paris match）、おおたえみり、enaha、吉川智子と言うベテランから新鋭、はたまた今や残念ながら歌手活動をしていないお方までを気ままに召喚し、ピチカートをはじめカヒミカリイ、スクーターズ、野本かりあなども含む小西ワークスのセルフカバーを敢行。
キョンキョンやYOUも楽しみなんですが、オレとしては以前ピチカートのトリビュート盤で"マジック・カーペッド・ライド"のカバー、そして勿論、大瀧詠一プロデュースによるアルバム・"PINUP GIRL"も好事家から支持を集めた市川実和子の久しぶりの歌手活動となる、"あなたのいない世界で"にも多大な期待を禁じ得ません。
でも、ヘンに巧くなってたら嫌よ？実和子。
Various Artist
"アイドルばかりピチカート -T-Palette Records ×KONISHI yasuharu-"
こちらも購入候補。
先月リリースされたばかりの好企画盤は、早くも2010年代の最新アイドルクラシックとなりつつあるNegicco×小西による名演・"アイドルばかり聴かないで"の好評を明らかに踏まえた悪ふざけ企画。
タワレコ発のアイドル専門インディーズレーベル所属ユニットたちによるピチカートカバー、特にバニラビーンズによる"Sweet Soul Review"に注目。
他にはlyrical school、アイドルネッサンス、ワンリルキス。
アレンジにはScoobie Do、NONA REEVES・奥田健介などが参加。