SOMETHING NEW♯64 | EAT THE MUSIC.

EAT THE MUSIC.

とにかくそれが音楽と思しきモノなら
何でも聴いちゃう節操なき超雑食系男子が
日々どのような音楽を「喰らって」生きてるかの
しょうもない雑記です。
共に喰い散らかして頂けたら幸いです。

前回のアンジュルムに続いて、加速の止まらないハロプロ界隈での新しめトピックスを。
道重さゆみの卒業、Berryz工房の活動停止、必ずしも喜ばしくないサプライズとハプニングに胸を痛め、タフじゃなきゃモーヲタはやってられません。思わしくないつんくの容態も気がかかです。

それでも一方で、音楽的な「攻め」の態度は尚も収まりません。

どっかの広告代理店が仕掛けたのか、生意気に「アイドル戦国時代」を標榜するそれ的な盛り上がりの中で、当初は何となく蚊帳の外感があったハロプロ一味ですが、自分らが「追う側」であるコトをいよいよ認識した上で、対:非アイドル好きな層へも訴求し易い、例えば洗練されたエレクトロサウンドやフォーメーションダンスみたいな打ち出し、付加価値、ギミックと共に世に放たれたここ数年のヒットシングルは微妙なクオリティの差異こそあれ、何れもリキの入ったアクションばかり。
「音楽」と言う要素でこそサバイブするアイドル・ハロプロの底力にAKBもももクロも大いに恐怖させ、さぞ鬱陶しいコトでしょう。

つんくの不在や、欠けて行く主力メンバーと言うネガティブな不安要素をも跳ね除ける、手垢に塗れた表現ですが「ピンチはチャンス」的なストーリーを期待したい。

繰り返される不安と歓喜・緊張と弛緩、それゆえの高揚感や「今聴いとかないと」みたいな焦燥感。実に感情が忙しい。

繰り返しますがタフじゃなきゃハロプロは愛せないし、無慈悲にこちらのタフネスを試す「ハロプロとわたし」の縮図から見えるSM的関係性。
ほぼ「DV男と離れられない馬鹿女」の構図とリンク。

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Berryz工房
"完熟Berry工房 The Final Completion Box"

まずは、そんなにおめでたくない切ない話題から。
来月3日の武道館公演を持って実に11年に及ぶ活動に終止符を打ち、無期限活動停止に入るBerry工房。

ラストシングル・"永久の歌"もなかなかの佳作だったんですが、この程発表されたベストボックス収録の本当のラストソング・"Love together!"が涙腺を大いに刺激する傑作。

近年のハロプロらしく分厚目なエレクトロサウンドをまとい後頭部をアタック、一方では要所を担うチープな単音が切ない美メロもあいまって遣る瀬ない程の哀愁を誘発。
甘酸っぱいユニゾンで紡がれるコードの美麗さも秀逸だし、そこに被さる菅谷梨沙子ちゃんやももちは改めて良いボーカリストと再認識。

「別離」へのポジティブ・ネガティブ取り混ぜた思わせぶりなリリックは、当然卒業と言う大イベントに寄せたモノで、最後のベスト盤収録のラストナンバーと言うノベルティの役割りを十二分に果たしながら、ベリーズの長きに渡る奮闘と鼻垂れのちびっ子がレディーに移り変わってく様に寄せるビタースイートな気分、活動停止に際してのファンの複雑な心情、それらがクロスオーバーするならいとも容易く涙腺崩壊。
「あざとい」なんてクレームは意味を成しません。

最後の最後にこんな良質なミディアムをとって置いてくれてたつんくにもサンキューだし、
ファンクあり、トランスあり、ユーロあり、ロックあり、ジンギスカンあり、お猿ダンスありとこれまで「何でもアリこそベリーズの武器」と言わんばかりに無作為かつ不躾にあらゆるアプローチを消化してその魅力を発散、音楽的な側面だけで言えばもう切れるカードは切り尽くし、一周どころか二周も三周もしたグループの有終の美を飾るラストナンバーとして、意外な程しっくり来る普遍的で普通に良質な一曲。

幼少期から活動を継続し、土日もライブに明け暮れ、人生の半分以上をアイドル活動に費やし捧げて来た、言わば「プロアイドル」7人と言うちょっと他では類を見ない、「普通やってらんない」奇跡の終焉な訳で「これが最後」と言う実感が高まれば高まる程なおさらこの曲の切なさはオンリーワンな魅力。

「アイドル戦国時代」と言う時代を後から振り返った時、若くして全盛期に潔く散ったグループの勇姿と「思えばあそこで一つの時代の変革があった」と言う感慨深さを思うのでしょうか。

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カントリー・ガールズ
"愛おしくってごめんね/恋泥棒" ※ ジャケット未定

さて、メンバーらの行く末が早くも気になる所ですが、ハロプロ最新ユニット発足と共に一足早く次なる活動形態を発表した「嗣永プロ」の流石の強かさに戦慄。

間違いなく「ハロプロの財産」でありながら絶賛即日入居可・空室状態になっていたカントリー娘。を改称し、ももち+ハロプロ研修生5名の計6名で再スタート。
カントリーと聞けば嫌でも「りんね」に想いを馳せガチなオレからすれば、何故に今更わざわざ寝た子を起こし、墓石を掘り起こすような真似を?
「里田まい(スーパーバイザー)」と言うナゾの表記で合点が行ったケドも。OGのネームバリューの有効活用は対マスコミ、及び対世間的にもかしこ過ぎ。

でもお前ら、ポーズで良いから牧場で働けよ?

メンバーらの顔触れなんかには未だヒキも無いんですが、元ジュニアアイドルや別アイドルグループ出身者なんかも紛れ混んでて、コアなアイドルファン的には面白がり易いフックまみれなのかも。
それにしてもついに出た、2000年代生まれ。死にたい。

で、早くも来月シングルでのメジャーデビューが決定。
今の所"愛おしくってごめんね"と言うとんでもないタイトルの片割れしか聴けてないんですが、愛おしくってごめんね?「いいわよ」としか返せません。
これがまたその物ズバリ、キャンディーズを髣髴とさせるドゥーワップ。甘酸っぱくオールドスクールな陽性アイドル歌謡に仕上がっており、情緒あふるる昭和感にニヤニヤが止まらないジジイも多いコトでしょう。

EDMや生寄りのファンクで攻め立てる現行ハロプロのセオリーからはハッキリと距離を取り、寧ろカントリーと言う文脈上の説得力を感じさせる采配に拍手。

カントリーの所謂「カン紺藤」時代の名曲・''シャイニング 愛しき貴方"のカヴァーにも期待しちゃいます。

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モーニング娘。'15
"青春小僧が泣いている/夕暮れは雨上がり/イマココカラ" 
※ ジャケット未定

そしてついに情報解禁の「'15」、またもやトリプルA面となるニューシングルがスタンバイ。

"イマココカラ"を除く2曲はつんく曲と言うコトで一安心。と、同時にアレ、なんでオレ安心してんの?と言うパラドックスに苛まれ、長年に渡りつんくの愚行に悪態の限りを尽くしながらもやはりその信頼と実績には一定の評価をしていた自分に改めて気づかされ、極端な話モーニング娘。とはつんくのコトだよなあ、ハロヲタとは寺田ヲタのコトだよなあ、とか。
そしてモーニングだけは手放さなかったつんくの意地に男気を覚えます。

一方で、見ただけでつんく作とわかるまた微妙にナンセンスなタイトルから5割方駄作の予感もチラリ。
サウンドやパフォーマンス的にも「アタック強めなエレクトロ×フォーメーションダンス」をまたしばらく推し進めるのか、或いは全然違う方向に向かうのかどちらの可能性もあるのがまた随分な緊張感。

揶揄的な意味合いは全く無しに、去年までが「第二の黄金期」ならオレはここから「第二のプラチナ期」を期待したい。
スタイリングも何となくあの頃を髣髴しなくもなくない?

あとは無駄なリクエストですが、12期の4名を入れる前に、9期&10期&11期メンバー9名だけのシングルを一枚で良いから切って見て欲しかったかも。