LATEST FAVORITE♯130 | EAT THE MUSIC.

EAT THE MUSIC.

とにかくそれが音楽と思しきモノなら
何でも聴いちゃう節操なき超雑食系男子が
日々どのような音楽を「喰らって」生きてるかの
しょうもない雑記です。
共に喰い散らかして頂けたら幸いです。

引き続き、鬼のようなシフトで働き詰めの今日日のオレを律儀に癒し、奮い立たせてくれるマイテーマソング的なナンバーを。
アムラー全盛期の頃のアンタには遠く及ばないものの、それでも遊ぶヒマもなく頑張って働いてるわ。

まあ、ブログなんぞは書いてる暇があんのかよ、ってのは言わない約束で。

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安室奈美恵"BRIGHTER DAY"

珍しくレンタルで失敬してやったシングルを2連発で。
まずは、昨年11月にリリースされたばかりの安室ちゃん、通算42枚目となるシングルを。

去年の秋クールに放映されるや否や世のドロドロ好きなOLとクソオンナ好きな好事家から支持を集めたフジテレビのドラマ「ファーストクラス」の主題歌としてもお馴染み。

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裏番組にあたる綾瀬はるかでホッコリするか、沢尻エリカでギスギス・ドロドロするかの二者択一を無慈悲に迫られたOLも悲劇だったんですが、シフトの関係でどちらも見れないオレはもっと可哀想。追ってYouTubeでイッキ見しましたがね。

前作にあった「プラダを着た悪魔」クラスのシンデレラストーリーっぽさは鳴りを潜め、どちらかと言えば皆で力を合わせて会社と戦う「ファッションブランド版・ショムニ」的なラインは勿論、微妙に破綻してるストーリーも視聴率不振の一因かも。

それでも夏木マリや余貴美子、木村佳乃の獣のようなキチガイ演技や、ともさかりえの痛さ、沢尻エリカのOLコスプレでトイレ掃除と言うS心を多いに刺激する名シーン、久しぶりに見た知念里奈、
或いはちょっと前にその特異な胡散臭いアイコン特性から「軽々しくドラマ進出とかしたらちょっと嫌よ」とオレに釘を刺されていながらまんまとやりやがったシシドカフカの洗練されたファッションなど収穫は多く、そしてでもそんなカオスなドラマを毎度毎度エンディングでちょっとどうかと思うぐらい強引に纏めるリアルクソオンナ・安室奈美恵の歌声が何よりの収穫。

"GIRL TALK"、"Baby Don't Cry"に続く、近年では比較的レアな「可愛い安室ちゃん打ち出し」によるミディアムチューンで、福原美穂や東方神起、EXILEなどでも実績を持つ海外作家による抑制された爽やかでキャッチーなメロディーラインと華やかなアレンジが最高に心地よい、スムースな聴き応え。
近年は無慈悲にも安室奈美恵専属作詞家状態にされてる隠れた名ディーヴァ・TIGER女史による歌詞も一見取るに足らない「オンナ啓発ソング」の様相を呈しながら、そんな「R&Bディーヴァ界」に置ける「マウンティング」に負けないなかなか巧妙なライミングで無駄のない仕事ぶり。
総じてスイーツ臭くてどうしようも無いんだケド、タイアップ先を考えれば当然の着地。

何より、J-POP界隈に置ける応援歌的アプローチに対していつも思うんですが、他人様に上からモノを言っても許される、ホントの意味で音楽や表現で他人を応援する権利があるのって、誰しもが認める国民的ポップアイコンのみに許可される特権だと思うんだよね。
そのメッセージが普遍的で中立性のあるアプローチなら尚更よね。だって「何でそんな当たり前のコト今更改めてお前に言われなきゃいけねえんだよ」ってせっつかれたら逃げ場がないもん。
オレが許可してる限りではSMAPや嵐、モーニング娘。、AKB、ドリカム、ミスチル、宇多田ヒカルぐらい。
それ以外の方々は国民的スターじゃない分、けして普遍性に逃げず自分なりの考え方に元ずいたメッセージを頭を捻って提案するべき。だって、国民的スターじゃないんだから。

そこ行くと全盛期からその一挙手一投足が国民に監視され、良い時は勿論、悲しい出来事も含めその全てが国民間でコンセンサスが取られてるスター・奈美恵だからこそ許されるのよ、こんな普遍的で取るに足らないスイーツ臭いメッセージさえ。
加藤ミリヤじゃ、ここまで刺さらないでしょう。

取り分けリアル「ファーストクラス」状態だった近年の独立騒動に一応の終止符を打ったこのタイミングの晴れがましい気分を加点すれば、尚更染みるわよ。

一方カップリング2曲も隙の無い采配が活かされた力作揃いで、スイーツはスイーツなんだケド近年らしいハードエッジな攻撃性を発揮した攻めのダンスチューン・"SWEET KISSES"と、
方やJ-R&B界隈では名の知れたクリエイターが大挙して参加した甘いミディアム・"Still Lovin'You"もナイス。
m-floとゴチャゴチャやってた時期以来久しぶりに名前を見たEMYLIちゃんが、本作では贅沢にリリシストとして参加。
ここでも「J-R&B女子格付け」に置ける奈美恵先輩の大人気なさを感じさせられて、戦慄。

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℃-ute"I miss you/THE FUTURE"

同じく去年11月にリリースされた℃-uteの通算26thシングル。

両A面となる本作では静と動みたいな対照的なお楽しみを用意しつつ、何れも共通して近年のハロプロらしくよもや「アイドルソング」と言う安易なパッケージングも躊躇われる程のハードエッジなエレクトロサウンドに彩られた痛快な2曲。

取り分け、細かくパート分けされ三重奏で奏でるアンニュイなミドルチューン・"I miss you"がお気に入りで、いつの間にか格段に成長を遂げていたメンバーらの魅力とテクニックの両側面を堪能出来ます。
歌詞に徹底された「何だか良くわかんないケド巨大な虚無感や孤独感に打ちのめされてる年頃の女子のリアリティ」的テーゼな、もはやつんくが最も得意とするアプローチで、その既聴感はちょっとどうかと思うんですが、オレやっぱ「ハロプロサウンド」の超オリジナルな特徴があるとしたら「虚無感」とか「倦怠感」とか言わばそうゆうサウンド化しづらいモノをグルーヴに消化しちゃう所かも、と思うんですが、結局バカバカしく華やかなアッパーなんか聴きたくもないゼと言うタイミングで個人的に重宝してんのってハロプロが良くやるこの手の作風なんだよね。
そんなハロプロクオリティの例に漏れず、抜群の倦怠感を奏でる本作の只事じゃないクオリティも素晴らしいし、それを湿った歌声と所作一つ一つがいちいち無駄にドラマティックでフォトジェニックなメンバー5人の立ち振る舞いもこの物々しいグルーヴを補正してるよう。
特に今回の衣装のスタイリングやヘアメイクは、この子たちに限っては所謂アイドルっぽいお揃いのモノより魅力が引き立つんだよなあ。
その辺も巧く行ってると思う。

一方"THE FUTURE"は、モーニング娘。'14の去年の"What is LOVE?"を彷彿とさせる高速シャッフルビートを乗りこなすアッパー。
メンバーのスキルフルな側面が強調された悪くない仕上がり。