"joy"でソロとしても本格的にもう一段ブレイクして以降のYUKIちゃんの作品をディレクターとして、或いはアレンジャーとして支え続ける立役者で、まあ見てくれは金髪だったりなんかしてザ業界人臭くいけすかねえんだケド、面白いコトをあれこれ語り散らかしてる。
で、その中でYUKIについても触れられてるんだケド、彼をして「天才」しかも何の天才かって「女の子の天才」と評されてました。
なかなか良い表現でドヤってくれてるんだケド、もう言い得て妙過ぎて目から鱗がボッタボタ落ちたよねえ。
彼女と言うポップアイコン、スーパースター、ポップモンスター、まあ、呼称は何でも良いケド、
彼女のその逸材ぶりを何てキャッチーな一言で総括してくれるんだろうかと。
で、取り分け毎回毎回良く練られた傑作ミュージックビデオの数々は、その「可愛い」と言うボンヤリとした概念を見事に可視化するツールとして有効的。
歌い踊り、キュートにはにかむYUKIの姿、まさに「女の子の天才」そのモノなのよ。
YUKI"ユキビデオ3"
YouTubeのちっこい汚ったない画面で見るのも七面倒臭いので、前々からウィッシュリストに入ってたPV集第3弾をようやくゲット。
ちなみに、'05年リリースの第1弾はリアルタイムで入手済み。
で、本作は、'08年の17th・"汽車に乗って"から'11年の23rd・"Hello!"までのヒットシングルと、アルバム収録曲の未発表クリップ二つ、さらにはメイキングやTVスポットなどを収めたハイボリューム盤。
当時はエレクトロサウンドに彩られたキャッチーなダンスチューン路線が何となくひと段落。
よりクリエイティヴに満ち満ちていたこの時期は、楽曲それ自体はもとより毎度毎度繰り出されるアイディアに富んだミュージックビデオに感心を覚え、「可愛いー」をため息交じりに口にしたコト数知れず。
もうさ、オレの半生の中でオレが「可愛い」と言う言葉を向け得る対象の中では間違いなく、どの元カノより最大回数を誇るのがこのYUKIであるハズ。当社比。
勿論メインディレクターを担うTHROUGH.・平野文子女史の手腕も見逃せない所だケド、どんな奇抜なアイディアも、例えばちょっと毒っ気が強かったり或いは、ちょっとバカっぽかったりしたとて、それを「可愛い」にねじ伏せる強力な磁場。その「持つ者」である所こそ「女の子の天才」と言わしめる所以よ。
この気味が悪いイラストジャケットさえ力技で「アリ」にさせる説得力。
「うわ、キモ」と言うリアクションにさえ「だってあたし、YUKIだよ?」と言う謎のエクスキューズが返って来そうなドヤ感。最高です。
で、身も蓋もない言い方だケド冷静に考えればババアな訳で、そんなアラフォーババアつかまえてうわ言のように「可愛い可愛い」を連呼してしまう自分も不思議な気分なんだケド、
でも彼女に置ける「可愛い」は小娘のそれではなく、間違いなく熟練技と言うか、年季の入ったやり手ババアの手口なのね。
小娘なんかは可愛いく作り笑顔を浮かべておっぱいの一つ、いや二つでも放り出しとけば良いケド、ババアが可愛いくあらん為には一朝一夕の小手先テクじゃダメなのよ。
そう思うと逆にちょっと気味が悪くもあるんだケド、そうやって何か人間とは違うモンスターのような存在に近づかなければ、本物のスーパースターにはなれないし、「天才」じゃないのよ。
やはり内側から滲み出る臭いのようなモノで勝負出来てこそ、繰り返すケド、彼女が「女の子の天才」たり得る所以。
カエラ、きゃりー、この壁はまだまだ高そうよ。
"汽車に乗って"より
'08年リリースの17thシングル。
日本中のOLと言うOLに「ボブで垢抜け」と言う逃げ道を提案し、日本中に「妙に垢抜けたブス」を量産させた「ボブYUKI」はひと段落させ、久しぶりにお目見えした地毛の「ロングヘアYUKI」の新鮮さに歓喜したコトも記憶深い。
アナログ感のあるザラついた質感の映像で、まるでホームビデオのような体裁で、ひたすらYUKIの可憐な振る舞いに身悶える、と言う至ってシンプルな作り。
切ない楽曲と相まって、この上なく染みます。
"ランデブー"より
'09年リリースの18th。
節電の時期だったら叩かれてたんぢゃ?と言うぐらい、美しく張り巡らされた電飾の中、おそらくノーカットでこちらに向かってひたすら歩み続けるYUKIを追った意欲作。
"COSMIC BOX"より
同年リリースの19th。
オレは今回初めて拝見した一本なんだケド、もう反則技。ベッドで取るに足らないお喋りを展開する「双子YUKI」に萌え死。
あと、意外とお芝居イケるよね。
"うれしくって抱きあうよ"より
'10年リリースの20thとなる名曲。
楽曲が持つ温かで牧歌的な雰囲気から、「ジョゼと虎と魚たち」などで著名な映画監督・犬童一心をYUKI直々にオファーしたとのコト。
彼らしく生々しくドラマティックな質感とストーリーで、美しい日本の日常風景を切り取っている。
今は亡き名優・原田芳雄先生の小味の効いた芝居も加わり、何とも言えず切なく深みのある一本。
でも「額縁」て。これ2010年の制作だよね?
"2人のストーリー"より
同年リリースの21枚目。
AORに特化していたこの時期の彼女らしく、地味ながらも味わい深いラブソング。
初めて男目線での歌詞にトライしたYUKIはビデオ内でも男装姿を披露。
加瀬亮君演ずるオンナとの倒錯した恋愛模様を、モノクロ映像とちょっと説明的過ぎる映像で綴る一本。
「あざとさ」、その一歩手前で「お茶目」に転化させる力技が相変わらずズルい。
"ひみつ"より
'11年発表の22ndシングル。
楽曲自体もとても好きなオレとしても、このビデオもまたフェイバリットで、本DVD中ナンバーワンの一押し。
これは是非メイキングと共にお楽しみ頂きたいんだケド、YUKIが妙な動きでカクカク踊ってみたり、空中浮遊してみたり、ポルターガイスト現象が起こったり。
映像処理で消されたグリーンの全身タイツのダンサーによるモノなんだケド、この妙味が何だか癖になる。
文字通り素敵な「ひみつ」が隠された傑作。
そしてYUKIがまた妙に、エロい。
"Hello"より
同年リリースの23枚目。コレも好きだなあ。
どこかの屋外競技場を舞台に、5人のYUKIがキュートに踊る様が実に愛くるしい。
「YUKI×5」と言う絵面としての突飛さこそあれ、コレはもうYUKIが可愛いからこそのアイディアだし、可愛いYUKIが可愛いく振る舞う様を可愛いく撮るだけ、と言うシンプルさが活きた非常に小賢しい仕上がり。ああ、ズルい。
ちなみにコレオグラファーはPerfumeでお馴染みのMIKIKO先生。
"世界はただ、輝いて"
'12年リリースの10周年記念ベストアルバム・"POWERS OF TEN"用の新曲として発表されていたナンバーの取り下ろしクリップ。
オレは本曲もこのDVDで初めて聴いたんだケド、楽曲自体のポジティブでエネルギッシュな魅力をスマートに説明する素敵な仕上がり。
あらゆる国の人々のYUKIへのメッセージも温かいし、序盤に挿入される「ありがとう。私に起こった全ての出来事に」と言う語りも染みる。
この10年間に彼女の身を襲った出来事、それは悲しいコトもハッピーなコトもあったけれど、それをも肯定するその力強さは「女の子の天才」を超え、「人間の天才」へと登り詰めてしまったかのよう。
何とも言えず、明るくポジティブで清潔な、晴れがましい気分にさせてくれちゃう。
いやコチラこそ、ありがとうよ。
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