闇が魑魅魍魎のうごめく世界と恐れられた一方で、
かすかな燈火の元で、あるいは月光に照らされて
営まれる夜の時間こそ、
王朝貴族の優美と洗練を育んだ要素でもありました。
湿潤にして繊細に移ろう日本の自然風土。
その中で培われた感性は、単純にして露わすぎることを嫌い、
しっとりと優雅に、しみじみとした気配を尊びました。
俗なる時間である昼に対し、夜こそが、
清らかに趣深い時間であり、恋人との逢瀬は元より、
手紙をしたためる、管弦の宴を催す、
衣裳の色づかいに心を尽くすなど、王朝人の美意識は
その時の中で研ぎ澄まされていったのです![]()
王朝の照明器具いろいろ
室内灯は手元に引き寄せるものだったり、
ゆらめく火だったりしました。
貴族の邸がしばしば火事にあったというのも、
そのせいでしょうか![]()
明かりと大殿油
大殿とは寝殿の中の寝所である塗籠をさし、
「大殿籠る」とは貴族がそこへ籠もって眠ることを示すものでした。
塗籠は、柱ばかりのがらんとした寝殿造の空間の中で、
唯一土壁で三方を囲まれた部屋であり、
したがって昼間でもあまり光は入りません。
この寝所に明かりを灯すことを「大殿油召す」といい、
主に高燭台が用いられました。
また、一般に燈火を総称してこう呼ぶ場合もあったようで、
「源氏物語」「常夏」の帖には、
「月もなき頃なれば燈籠に大殿油まいれり」との一節が見れます。
ときに油そのものを大殿油ともいうこともあったようです![]()
にわとり飼ったことある?
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子供の頃
庭に小屋があった気が…![]()

