高度成長期に造成され、かつて大阪の一大住宅都市としてにぎわった泉北ニュータウン(堺市)が、街開きから43年を経て試練に立たされている。65歳以上が占める高齢化率は、開発が完了した昭和58年の3%から、昨年には22.5%に進行。身近な商店が減少するなど、住民が不便を強いられている。一方、NPO団体などによる住民支援策がスタートするなど、街の再生に向けた取り組みも芽生えている。

 ■買い物に20分

 泉ヶ丘地区の堺市南区茶山台にあったスーパーが3月2日、ひっそりと閉店した。高齢化に伴い、客単価が減少し、地区の人口減少も追い打ちをかけた。スーパーの関係者は「できる限りの経営努力をしたつもりですが…」と肩を落とす。

 日々の暮らしを支えた街の商店だっただけに、周辺住民にとってはショックだった。別の最寄りのスーパーまでは徒歩で20分ほどかかる。近くの女性(67)は「行きはよくても帰りが大変。カボチャとか大根とか重い野菜はあきらめることも多くなった」と話す。

 泉北ニュータウンでは、徒歩圏内を目安に計15カ所の「近隣センター」と呼ばれる商業施設があり、スーパーのほか、書店や電気店、理容店などが入居しているが、最近、閉店する店が目立つという。

 ■“オールドタウン”

 かつて有数の技術者集団だった大阪府企業局が開発した泉北ニュータウンは、府北部の千里ニュータウンに次ぐ、府内2番目の大規模住宅団地だった。

 マイホームを購入したのは、主に団塊世代。だが、子供たちは成長して独立し、高齢夫婦だけが残るという、大規模団地特有の“オールドタウン化”の構図が浮かんでいる。

 泉北は17年間かけて開発されたため、わずか10年で開発された千里に比べると世代分布には幅があるというが、それでも高齢化は確実に進行している。

 住宅戸数の過半数を占める府営住宅などの公的賃貸住宅では、空室が増加。老朽化とともに若い世代の新たな入居も減少している。

 ■再生に始動

 「街を再生できないか」。泉北ニュータウンの中では、NPOが近くでとれた野菜の販売を6月から行う「朝市」を企画するなど、新たな取り組みも生まれつつある。

 堺市も、有識者による懇話会などを通じてニュータウンの再生プランを検討。環境に配慮したエコ住宅のモデルタウン構想など、「街の価値を高める」手立てを目指す。

 市の懇話会のメンバーで、地元のNPO団体理事の西上孔雄さん(42)は「若い世代の流出は、ここで育った子供たちの帰属意識が低いことの現れ。魅力あるふるさとにしたい」と話している。

 【用語解説】泉北ニュータウン

 高度成長期の住宅需要に応えるため、大阪府企業局(廃局)が堺市南部の丘陵地で昭和40~58年に開発。泉ヶ丘、栂(とが)、光明池の3地区に分かれ、甲子園球場約400個分の1557ヘクタールの敷地に、5万4千戸、18万人の街をつくり出す計画が立てられた。昭和42年12月に街開きが行われ、今年で入居43年。人口はピークの平成4年で約16万5千人に達したが、近年は減少傾向が続いている。

【関連記事】
大阪府立泉北考古資料館、堺市へ移管で継続
多摩ニュータウンの建て替え決議 分譲40年、再生モデルに
南海が「住みかえ支援事業」 沿線ニュータウンに若年世帯呼び込み
中高年再就職支援の輪 厳しい雇用環境、介護・福祉分野重点に 青森
4月からの後期高齢者医療保険料が2・1%アップ
外国人地方参政権問題に一石

歌人 中川菊司氏死去(産経新聞)
領土問題「逃げるつもりない」=ロ大統領、鳩山首相に強調(時事通信)
<選挙費用>未払いのまま連絡取れず…落選の国民新党候補(毎日新聞)
外相と米大使が会談=普天間めぐり意見交換(時事通信)
外国人の歯科医師、看護師などの就労年数制限、撤廃へ―法務省(医療介護CBニュース)
 大阪府泉佐野市の喫茶店に無許可で散弾銃を飾ったとして、府警保安課と泉佐野署は7日、「喫茶シャムロック」経営・仲谷信義容疑者(58)を銃刀法違反(所持)容疑で現行犯逮捕した。

 仲谷容疑者は客を装った内偵中の捜査員にも「散弾銃は本物ですよ」と自慢していたといい、調べに対し、「違法と知っていたが、西部劇が好きで店の雰囲気に合うと思った」と容疑を認めている。

 発表によると、仲谷容疑者は7日午前7時25分頃、同市日根野の同店内の壁に猟銃の散弾銃1丁を飾り、不法に所持した疑い。

 仲谷容疑者は「銃は2006年夏に客からもらった」と供述。店内から散弾銃の実弾3発とライフル銃、空気銃各1丁も見つかっており、府警は鑑定を進めるとともに入手先を調べる。

 客が1月末に通報し、府警が捜査していた。3月末、客のふりをした同署員が店を訪れると、仲谷容疑者は、「銃の許可がないので、捕まったら懲役(刑)ですわ」と話していたという。

<足利事件>捜査チェック不十分…最高検報告書(毎日新聞)
【キブンの時代】第2部 危険はどこに(3)マスクに殺到、豚肉料理中止…(産経新聞)
ピンハネ、トラブル…急成長する「援デリ」の“うまみ”と“落とし穴”(産経新聞)
<火災>粗大ごみ処理施設のピット焼く 愛知・一宮(毎日新聞)
平沼新党、午後に旗揚げ(時事通信)
 03年に自殺した名古屋市立北陵中学3年、柴田祐美子さん(当時14歳)の両親が、学校側のいじめに関する調査報告が不適切だったとして名古屋市に550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、名古屋地裁であった。戸田久裁判長は「学校の調査報告に不合理な点は認められない」として請求を棄却した。原告側は控訴する方針。

 判決によると柴田さんは03年5月、自宅マンション14階から飛び降り自殺し、友人関係の悩みをつづった遺書が見つかった。学校側は同級生らに聞き取りし「いじめといわれる問題行動は認められなかった」との調査報告書を作成した。

 両親側は「学校は形式的な調査報告書でいじめを否定し、隠ぺいを図った」と学校側の調査報告義務違反を主張していた。【式守克史】

【関連ニュース】
中2自殺:「いじめ確認できず」…東京・清瀬市教委
鹿児島中2自殺:いじめが原因か 学校のアンケートで浮上
自殺:鹿児島で中2男子死亡 遺書なく学校で原因調査へ
中2自殺:「遺書に名」生徒ら提訴 岐阜・瑞浪
中2自殺:いじめ示唆のメモ公開 市教委は「確認できず」

緊張感なさすぎる…若林氏失態、若手ら落胆(読売新聞)
興南指笛♪応援に味 甲子園アルプス「画一化」の中…(産経新聞)
与謝野元財務相、自民離党届を提出(読売新聞)
鳩山邦夫氏、新党参加当面見送り…平沼氏と一致(読売新聞)
鳩山首相、連合滋賀幹部らに参院選の協力要請(読売新聞)