6月13日の三橋貴明氏のブログに関して、思うところがありましたのでまとめてみました。ブログ記事についての反論などは、本来直接コメントするべきかと思いますが、ちょっと長くなりそうなのと、今あちらのコメント欄は難しい状況なので、自分のブログで済ませます。
まずタイトルがいつになく挑発的で、私もつい釣られてしまいました。
「自民党はいつから三木谷会長のポチになったのか!」
>医薬品のインターネット販売解禁は、もちろん安全性の面からも問題があるのでしょうが、本日、わたくしが取り上げるのは「経済面」と「レント・シーキング面」でございます
↑「経済面」から政策を考えるのは、三橋さんの基本的なスタイルですから悪いとは言いませんが、政策とは経済だけで割り切れるものではないですし、なぜこの政策が必要か、どういった経緯で作られたのか、そのへんの考察一切なし、というのは少々乱暴です。
>地方の僻地では薬局が無く、ネット解禁になると助かる」
「お年寄りで外出するのが億劫な人は、ネット解禁で喜ぶ」
などと、例により針小棒大というか、木を見せ、森を見せないようなレトリックを使ってくるのでしょう。とはいえ、わたくしは「国家全体」の話をしているわけであり、ミクロな例外ケースについて話しているわけではありません
>僻地の薬局がない地域に住む方を便利にするため、国家全体で医薬品小売サービス市場の「不要な競争激化」を実施し、失業者や倒産店舗を増やすというのは、おかしな話です。
↑「薬局がない地方の僻地」に住む人間としては、いささかカチンとくる言い方です。三橋さんの真意はわかっていますが、それでも、「僻地の人間は少々の不便は我慢しろ。俺たちは国家の問題を考えてるんだ。」と言わんばかりの傲慢さを感じてしまいます。(そう受け取られてもしょうがない表現、ということです)
わざわざこんな表現をしなくても、「不便を感じている地方には別の方策を取れば済む。」とか、言いようがあるでしょうに。こんな言い方を、もし閣僚の誰かがしたら、マスコミが大喜びで叩きまくるでしょうね。
>自社のビジネスに有利にならないとなれば、政府の民間議員を「辞める!」と脅す三木谷氏も異常ですが、「これで三木谷氏が辞めることはない」などと胸をなでおろす「首相周辺」の政治家も同じく異常です
↑これ、事実なんでしょうかね?ソースは毎日の記事ですよ?いつもマスコミを非難して、マスコミを信じるな、一時ソースを確認しろ、と言ってる割に、こういったことには平気で使うんですね。
なんでしょう、三橋さんらしくない記事だな、というのが正直な感想です。三木谷氏のことが嫌いなんだなというのはよくわかりました。
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最後に私の、薬のネット販売についての考えを記しておきます。
私は「どちらでもいい。」です。(どちらかといえば肯定的)
・ネットで薬を売るからといって、街の薬屋さんがどんどん潰れるほどシェアを奪うとは思えません。どんな薬を使うか、薬剤師に相談したり実物を見て決めるという人は(薬のことだけに)多いでしょう。
・何年か前にネットで薬を扱う事を禁止したら、大変困るから許可して欲しいという声が患者側から出たのは事実です。
・副作用とか安全性の問題は、相当やかましく言われてますから、かなり厳しい基準が出来るでしょう。副作用は買い方でなく服用の仕方の問題です。
・医薬部外品や雑貨(包帯、おむつなど)はすでにネットで売られています。コンビニでも買えます。未承認薬でさえ個人輸入で買えます。許可された薬をネットでだけ扱えないのはなんででしょう。
・薬の購入方法の選択肢が増えるのは、購入者にとってのメリットであり、薬が必要不可欠な人にとってはある種のインフラ整備になると思います。
今すぐ解禁されるわけでもないし、青筋立てて反対することでもない、というのが私の結論です。