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以前は「ジェネリック医薬品に変えてほしくない!」と訴えてくる患者さんが多かったですが、最近ではジェネリック医薬品の処方に抵抗を感じる方も少なくなってきたのではないかと思います。
処方箋にジェネリック医薬品名が記載できるようになった時くらいからか「知らないうちにジェネリック医薬品を飲んでいた!」とかいう方も多いとのではないでしょうか。
さて、「ジェネリック医薬品」は先発医薬品の特許が切れた後に、国の厳しい審査をクリアすることができたものだけ製造・販売されます。
先発医薬品のデータに加え、研究開発費等の削減ができることで、質のいい医薬品をほぼ半額で提供できるため、国はジェネリック医薬品を推奨しているのは皆さんご存知のことと思います。(知らない方は「おくすりえほん」を読んでね!)
そのため、薬局でも「ジェネリック医薬品」普及に向け日々患者さんにジェネリック医薬品の安全性等を説明しているのですが、ジェネリック医薬品に変更することで「先発医薬品よりもいいんじゃない?というジェネリック医薬品を製造する企業の努力」を説明している薬剤師さんっていないんじゃないかな?と思い、今回ブログにしてご紹介しようと思います。
なお、以下で紹介する医薬品は、さかえ薬局で使用している医薬品となります。
①高田製薬「セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」」(先発:グラクソ・スミスクライン「ジルテックドライシロップ1.25%」)
最近さかえ薬局でもこちらに変更した、アレルギー性鼻炎等に使用する小児用の医薬品です。
このジェネリックの凄いところは、やはり「粉の状態(流動性)がすこぶる良い!」ということです。
先発のジルテックDSは分包する時粉の付着がすごくて、調剤後の分包機の掃除がとても大変、薬剤師泣かせな医薬品でした(ToT)
しかし!このセチリジンに変更してから、「粉の付着がほぼ皆無!」分包機の掃除が断然ラクになりました。
医薬品の付着は、分包時にきちんとした量を分包できないこともあり、またその後の分包にも影響が出ます。
正直、同じお薬を分包するときはあまり影響はないのですが、違うお薬であれば大問題になります。
分包機の掃除がラクになるということはその後の調剤にも悪い影響が少なくなるので、この変更はジェネリック医薬品ならではのいい点だと思います。
また、粉の流動性が良いということは、分包したものを飲むとき分包紙の端っことか中に医薬品が残りにくい、そのため医薬品を残らず飲むことができるということにもつながります。
折角、薬剤師が処方量をきちんと測って分包しても、測った量より少なく分包されては意味がありませんので、この改良は薬剤師的にもうれしい改良です(^^)
②陽進堂「レボセチリジン塩酸塩OD2.5「YD」」(先発:グラクソ・スミスクライン「ザイザル錠5(半錠分)」」
こちらもアレルギー性鼻炎等に使用する医薬品です。
このレボセチリジン塩酸塩OD2.5「YD」の登場はホントうれしい!
今までは、「ザイザル5」に2.5mg(半分の量)の規格がなく、また、バラの状態での販売がないPTP包装または液体での販売のお薬でした。
そのため、「ザイザル5」の半分の量を医師が飲んでほしい時は、今までは薬剤師が「ザイザル5」をPTPから出して、半分に割って、分包機に入れて、分包したものを処方していたのですが、このレボセチリジン塩酸塩OD2.5「YD」の登場でそれが一切しなくてよくなり、処方時間が断然早くなりました(><)ウレシー!!
「ザイザル5」のPTPは特殊で、錠剤を出すとき下手すると深爪や手を切ることもありましたが、もうその時代も終わったんだな・・・と思うと、うれしさしかありません!!
OD錠で2.5mg規格は患者さん的にも飲みやすく衛生的でもあり、また、このような負担もチョー軽減できるため薬剤師的にもホントありがたいです!(^^)
③東和薬品「オロパタジン塩酸塩顆粒0.5%「トーワ」(先発:協和キリン「アレロック顆粒0.5%」)
こちらもアレルギー性鼻炎等に使用する医薬品です
お薬はバラで購入することはできず、箱で購入します。
その箱で購入する時、お薬はいくつかの束で包装され入っています。
この「オロパタジン塩酸塩顆粒0.5%「トーワ」は1包が0.5g、2包で1枚になるよう包装されています。そして、それが10枚一束となっていて、その束が10束入って1箱となっています。
さて、先発品「アレロック顆粒0.5%」はというと、1包が0.5g、2包で1枚になるよう包装されているのは同じ。そして、それが25枚で一束となっていて、その束が2束で1包装、それが1箱に2包装入っています。
同じ量が入っていても包装の違いで、手間もゴミの量も違います。
さかえ薬局ではこのお薬がたくさん出るため、7枚一束で再包装(ゴム止め)していますが、7枚一束であれば7日・14日分が、10枚一束であれば21日・30日分が、いずれが出ても楽に出すことができます。
今までは25枚が一束だったので7枚一束にするのも一苦労でしたが、10枚一束となったことで予製(あらかじめ使いやすいように用意しておくこと)が断然ラクになりました(^^)
というわけで、3つだけでしたがご紹介しましたがどうでしたでしょうか?
世の中は視点を変えることで、変わって見えます。
ジェネリック医薬品はただ安いだけのものではない!とこのブログを読んで感じていただければ幸いです。
参考URL:
薬局豆知識 No.80「ジェネリックの意識調査を見て」 | (有)イトーファーマシー (ameblo.jp)
おくすりえほん その10 「ジェネリックってな~に?」
「女性の上司や母親が自身の生理痛が軽い場合、『頑張りなさい』と言ってしまう。そうすると病院に行くべき状態でも我慢する人がいる」(石井氏)。このような悩みを聞き、チャットのような気軽に相談できる場が必要だと考えた。
あなたは「手洗い」「うがい」「マスク」以外に、普段からしている・注意していることはありますか?
病院や直接コロナと戦っている医療従事者さんたちとは違い、危険度は低い薬局・薬剤師かもしれませんが、コロナにかかればいろいろなところに迷惑をかけてしまいますし、限られた人数での運営ですので1日たりとも休むこともできません。それこそ休業となれば、自分自身生活の面で大変苦労してしまいます。
また、家に菌やウイルスを持ち込む可能性もあり、家族や知り合いに移してしまうことが大いにあります。
ですので、「手洗い」「うがい」「マスク」以外に以下のようなことを気にしながらするようにしています。
①家に帰ったら必ず「鼻をかむ」!
「鼻をかむ」ことは鼻の中にある菌やウイルス、ゴミなどを除くことができます。ですので、家に帰ったらするようにしています。
ちなみに、「鼻をすする行為」はしないようにしています。
②ペットボトルや缶などを購入したら、容器を「洗って」から飲む!
もしかすると「ついているかもしれない」と思って、流水で流してからコップに移して飲むようにしています。
まぁ、陳列されてからどれだけの人が触ったか分からないですので。
ペットボトルや缶以外のものも、洗えるものは洗ってから使います。
③エコバックでなく、「かご」を使う!
以前は布製のエコバックを使用していましたが、エコバックを洗う行為は正直めんどくさいので、今はイオンのかごを持ち歩くようにしています。
かごであれば拭けば簡単にきれいになります。
④休日は家で過ごす。
ゲームしたり、家の中を掃除したり、DIYしたりしています。
スーパーや百貨店とか行って買い物はしていますが、短時間で済ませたりして極力人ごみに紛れないようにしています。
正直遊園地とかカラオケとか知り合いと飲みにも遊びにも行きたいんですが、さみしいですけど我慢。仕方ないですね(ToT)
⑤手の「甲」を使わない!
手のひらはよく使うので手洗いでも重点的に洗うと思いますが、手の甲って意外と盲点だと思います。
手の甲で「目を掻く」とか「口を拭う」とかは、しないようにしています。
こんな感じでしょうか。
やり過ぎ感はあるかもしれませんが、正直こちらも必死なんですよね(><)
全国民が健康でいてほしいという願いは、全医療従事者の願いでもあると思います。
自分自身が思う、出来る限りのことをすることは良いことだと思います!
【修正版】弊社製品の自主回収(クラスⅡ)のお知らせ [1]
現在、Meiji Seikaファルマ株式会社の医薬品で、小林化工が製造する販売製品全品(対象品目43品目79包装。)が出荷停止状態となっています。
現地調査の結果が判明するまでは小林化工の製造品の出荷を停止する方針で、供給再開の時期については、改めて案内があります。
参考URL:
https://www.meiji-seika-pharma.co.jp/medical/important_notice/pdf/201222_02.pdf
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=70318
さかえ薬局では、「オロパタジン塩酸塩OD錠5㎎「明治」」を採用しておりますので、今後、「オロパタジン塩酸塩OD錠5㎎「JG」」に変更していきます。
経口抗真菌剤のイトラコナゾール錠50「MEEK」に睡眠導入剤(ベンゾジアゼピン系睡眠剤であるリルマザホン塩酸塩水和物が、通常臨床用量を超えて混入している)の成分が混入している問題に続き、新たな情報で、「水虫薬以外」も承認外の手順で製造しているという情報を、厚労省幹部が報道陣に明かしたそうです。
参考URL:
現在、医薬品医療機器法違反の可能性があるとして、製造した同社に合同で立ち入り調査に入っている模様です。
現在、イトラコナゾール錠50「MEEK」は、病院や薬局で回収・交換対応を行っています。
イトラコナゾール錠50「MEEK」を処方されている患者さんは、早急に処方元の医療機関に連絡・回収・交換を行ってください。
参考URL:
https://www.kobayashikako.co.jp/news/2020/201219_itraconazole50-medical.pdf
https://www.kobayashikako.co.jp/
なお、私の薬局(さかえ薬局)では、イトラコナゾール錠50「MEEK」の問題が発覚してすぐに、安心・安全面を考え小林化工株式会社の医薬品(商品名の後ろに「MEEK」又は「KN」が付きます。)を全て返品しております。
参考URL:
https://ameblo.jp/qiph/entry-12643078158.html
経口抗真菌剤のイトラコナゾール錠50「MEEK」に睡眠導入剤(ベンゾジアゼピン系睡眠剤であるリルマザホン塩酸塩水和物が、通常臨床用量を超えて混入している)の成分が混入し、服用した患者の健康被害が84件(7日時点)報告されています。
今回の自主回収は「重篤な健康被害または死亡の原因になりうる」として、3段階の分類で最も危険度が高い「クラス1」となっています。
製造元の小林化工株式会社によりますと、
『イトラコナゾール錠 50「MEEK」』[ロット番号:T0EG08]を処方・調剤された患者様は、 すぐに服用を中止していいただき、残薬につきましては処方元またはお薬をもらった薬局に返却を お願いいたします。
また、お手元のお薬が該当するロット番号かどうか不明な場合も同様に、すぐに服用を中止していただき、残薬につきましては処方元またはお薬をもらった薬局に返却をお願いいたします。
とのことです。
服用中の方は下記URLも参考にしてください。
自主回収品: 『イトラコナゾール錠 50「MEEK」』[ロット番号:T0EG08]
製造販売元:小林化工株式会社
販売元:MeijiSeika ファルマ株式会社
なお、ほかのロット番号がついた50「MEEK」 や100「MEEK」、200「MEEK」についても自主回収を始めています。
<(有)イトーファーマシーさかえ薬局の感染対策に関する取り組み>
①店内換気の徹底
店内にある2か所の窓を開け、空気の通りを作り、常時換気しています。
そのため、店内が寒い場合がありますのでご注意ください。
②「業務用空気清浄機 earth plus SA-1016J」の導入
店内に、医療現場で使用される「アースプラスHEPAフィルター」を搭載した46畳まで適用するハイクラスタイプの空気清浄機を2台導入しています。
③職員の健康管理の徹底
毎朝、自己健康チェックをし、「検温」「手指消毒」等を徹底しています。
④調剤時の手指消毒の徹底
調剤時、お薬を「分包」「調合」する際は、必ず手指消毒剤「消毒用エタプロコール」を使用し、調剤前、調剤後に「手指消毒」を徹底します。
⑤店内手指消毒剤の配置
数か所に手指消毒剤「消毒用エタプロコール」を配置しています。
ご自由にお使いください。
⑥マスクの配布
店内では感染防止対策の一つとして「マスクの着用」を必ずお願いしています。
「マスク」をされていない方がおられた場合や、必要と感じた際は「マスク」を1枚配布させていただきます。
⑦待ち時間短縮のための円滑な調剤を行うため
調剤は、医師が発行する「処方箋」の指示通りに行います。
調剤時には少々お時間を頂きますが、円滑に、迅速に、的確に調剤できるよう常に心がけて調剤しています。
⑧救急患者の対応
発熱などのある患者さんの調剤対応は、基本店内では行いません。
感染防止対策として、発熱などのある患者さんには店外(ご自身の車など)での調剤対応を徹底しています。
調剤後は消毒等徹底し、店内に持ち込まないよう注意しています。
⑨お子さんへの対応について
キッズコーナーにあるもの(おもちゃや床など)は、こまめに消毒しております。
また、お子さんに配布しているものは、感染防止対策のため、現在配布を中止しています。
ただし、希望者がおられた場合は職員に声をおかけください。
⑩当薬局のご利用の際のお願い事
感染防止対策として、以下のことをお願い申し上げます。
・店内をご利用の際は「マスクの着用」をよろしくお願いします。
・店内入口が手動のため、出入りの際は備え付けの「手指消毒剤」を是非ご利用ください。(勿論、ご自身の物でも大丈夫です!)
・店外でお待ちいただく際は、職員に声をおかけください。店外でのお渡しも致します。
・その他、気になることがあれば、何でもご相談ください!
今後も、誰もが安心して利用できる薬局を目指し、感染防止対策の充実に向けさらなる強化を行う予定です。
令和2年11月28日
(有)イトーファーマシーさかえ薬局
管理薬剤師 伊藤 知生