皆さま
陰陽道とは、日本の歴史と文化に深く根ざした思想・呪術体系であり、宇宙や自然界の法則を基に人間社会の調和を追求するものです。
しかし、陰陽道には「表」と「裏」という二つの側面があり、これらが織りなす奥深い世界は、時代を超えて今なお私たちに多くの示唆を与えています。
今回は、「表」と「裏」の違いを具体的に解説しながら、その歴史的背景と現代における意義について探ります。
前回の記事から半年ほど間隔が開いてしまいましたが、それは一つには、ある筋から「警告」を受けたためです。秘密結社系です。
ただ、私の知りうる範囲で記録を残しておくことは重要だと考えているので、新たな情報を加えてブログに残しておくことにしました。
1. 陰陽道の「表」:公的な実践と社会的役割
ここでいう「表」とは、陰陽道の中でも社会や国家のために行われた正統的で公式な活動を指します。朝廷や貴族に仕え、国家的な行事や日常生活に役立つ知恵として広く利用されました。
暦術と祭祀
暦術の重要性⇒陰陽師たちは天体観測や季節の移り変わりを観察し、暦を作成しました。この暦は、農耕や祭事、政治運営に欠かせないもので、社会全体の秩序を保つ役割を果たしました。
祭祀の執行⇒天皇や貴族のための祭祀において、陰陽道の知識は不可欠でした。例えば、大祓式や節分の儀式は、穢れを祓い、社会の安定を図る重要な行事として行われました。
方位学と占術
吉凶判断⇒方位や時間を基に吉凶を判断する方位学や九星気学は、個人や家庭の幸福を追求するために活用されました。
大衆化の過程⇒平安時代以降、方位や家相に関する占いは民間にも広まり、現代では「家相」「姓名判断」「九星占い」といった形で親しまれています。
現代における「表」の活用
生活への応用⇒現代の陰陽師は、開運術や心理的カウンセリングとして陰陽道の「表」の知識を活用しています。寝入りばなの妄想法や北斗七星をなぞる歩法など、日常で実践可能な方法に言及している例もあります。
2. 陰陽道の「裏」:秘儀と高度な霊術
ここでいう「裏」とは、秘儀的で個人的な領域に焦点を当てた陰陽道の側面を指します。限られた人々にのみ伝承される技術や呪術、霊的操作がこれに含まれます。
呪術と調伏
悪霊や呪詛への対処⇒陰陽師は、悪霊の退散や呪詛返しを行うための調伏を行いました。これには、式神の召喚や結界の構築など、高度な霊術が必要とされました。
蠱道(こどう)の使用⇒古代中国から伝来した呪術で、昆虫や人体の一部を用いて呪いをかける技法も含まれていました。
式神(眷属)の使役
動物霊との関係⇒狐、蛇、猫などの動物霊(眷属)は、陰陽師に仕える霊的存在として利用されました。眷属は守護や攻撃、情報収集の役割を果たしました。眷属を操作するには深い理解と訓練が必要であり、陰陽師は日々眷属の世話をして絆を深めます。
現代の呪術実践⇒インターネットを介した「念飛ばし」や意識エネルギーを利用した技術も、現代の陰陽師たちによって応用されています。
呪術戦の実態⇒裏の世界では、霊能者同士の対立が起こることもあり、眷属や呪術を使った戦いが繰り広げられることがあります。特に強力な眷属を持つ者が優位に立ちます。
ここに挙げた例は、いずれも現代に継承されている呪術ばかりです。一般には知られていないだけで、日本では呪禁道と陰陽道の流れを引く人たちが形を変えて、今も潜伏しながら活動しています。
彼らは決して表には出てこない人たちです。
3. 陰陽道と秘密結社・諜報活動の関連性
陰陽道の「裏」の側面は、その秘教性から、歴史的に秘密結社や諜報活動と関連付けられることがありました。
特に、地方の陰陽師たちは、軍師や戦術家としての役割を果たすことがあり、戦国時代などの混乱期には、情報収集や戦略立案に関与したとされています。
例えば、播磨国の陰陽師は、暦の管理だけでなく、軍学や戦術にも精通しており、戦争時には重要な役割を担っていました。
また、陰陽師たちは、特定の集団や個人に対して秘教的な知識や技術を提供することで、秘密結社的な組織を形成することもありました。
これらの組織は、表向きには知られていない活動を行い、時には政治的な影響力を持つこともありました。
現代の陰陽師⇒現代においても、陰陽道の伝統を受け継ぐ人や組織は存在します。彼らは、伝統的な儀礼や占術を行うだけでなく、現代社会のニーズに合わせて活動の幅を広げています。
例えば、セミナーの開催や個人相談などを通じて、人々の悩みや問題に対処しています。
しかし、現代の陰陽師の中には、伝統的な呪術や祈祷を行う者もいれば、そうした活動を避ける者もいます。
特に、呪術的な活動は、行う者自身に大きな負担やリスクを伴うため、慎重に扱われています。
また、陰陽師の中には、特定の血統や霊能力を持つ者が選ばれることが多く、家系や師弟関係によってその技術や知識が伝承されています。
しかし、近年では、そうした伝統的な枠組みにとらわれず、陰陽道を学び、実践する人々も増えてきています。
播磨陰陽師の末裔である保江邦夫氏は、現代において陰陽道の知恵を活用し、開運術として広めています。
保江氏の教えの一つに、「寝入りばなに強く妄想すべし」というものがあります。
これは、眠りに入る直前のシータ波状態のときに、願望が実現した様子を五感を使ってリアルに思い描くことで、潜在意識に働きかけ、現実化を促す方法です。
この技法は、陰陽道の秘伝として伝えられてきたものであり、保江氏自身もこの方法で多くの願望を実現してきたと述べています。
また、「大事な場面では北斗七星をなぞって歩け」という教えも紹介されています。
これは、古代中国の禹王の歩き方「禹歩」に由来し、北斗七星の形を足でなぞるように歩くことで、邪気を払い、物事をスムーズに進める効果があるとされています。
保江氏は、この歩法を実践することで、困難な状況を乗り越えた経験を持ち、弟子たちにも指導しています。
さらに、「祓い清めには拍手か塩が有効」との教えもあります。悪い気を断ち切り、流れを変えるために、拍手や塩をまくことが効果的とされています。
特に、拍手は相手の気をくじき、気の優劣をリセットする効果があり、塩は邪気を祓う力があると信じられています。
これらの方法は、現代でも手軽に実践できる陰陽道の知恵として紹介されています。
これらの教えは、陰陽道の深遠な知識と実践に基づいており、現代の生活においても活用できるものです。
保江邦夫氏は、これらの知恵を広めることで、多くの人々がより良い人生を送る手助けをしています。
閉鎖的な組織⇒陰陽道の知識は、特定の血統や組織に限定され、秘密結社的な性格を帯びていました。一部の陰陽師は、呪術や調伏を通じて権力者に影響を与えたとされています。
歴史的に見れば、これは事実ですが、今でも潜伏している「裏陰陽師」が影響力を及ぼしている点を見逃すことはできません。
4.現代における陰陽道の意義
陰陽道は、現代社会においても多くの価値を持っています。その知識と技術は、現代人が直面する問題や課題に対処するためのツールとなるでしょう。
自然との調和
陰陽道は、自然界の法則を尊重し、調和を重んじる思想を提供します。これにより、現代社会のストレスや不調を緩和する方法が見つかるかもしれません。
心理的サポート
開運術や心理カウンセリングの一環として、陰陽道の知恵は人々の心を支える力を持っています。
夢や願望の実現を目指す技法も、現代的なニーズに応じた形で活用されています。
当ブログでも「夢のお告げ」や「祈りの力」の記事で、こうした技法の一端を活用しています。
このように、陰陽道の「表」と「裏」は、まるで陰陽のシンボルそのもののように、互いに補完し合いながら、一つの統合された体系として機能しています。
「表」は公的で日常生活に根ざした実践を指し、「裏」は秘儀的で深遠な霊的技術を含んでいます。この二面性が陰陽道の魅力と力の源泉であり、古代から現代に至るまで、時代や文化を超えてその価値を保ち続けてきました。
陰陽道は、平安時代には宮廷に仕える陰陽師による暦術や祭祀、呪術が盛んに行われ、社会秩序を支える柱として機能していました。その後、江戸時代に入ると民間に広まり、家相や方位学、祈祷といった形で日常生活に溶け込みました。
この流れの中で、陰陽道は庶民の生活を支える実用的な知恵として根付いていったのです。一方で、秘儀的な技術は特定の家系や弟子にのみ受け継がれ、隠された技法として伝承されてきました。
現代において、陰陽道は再び注目を集めています。自然との調和を重んじるその思想は、環境問題やストレス社会に直面する現代人に新たな視点を与えています。
また、占術や祈祷、浄化といった技術は、心理的な癒しや自己発見のツールとして活用されています。この記事で触れた実践法は、心の安定や運気向上に役立つ方法として現代的にアレンジされています。
陰陽道の価値は、その知識と技術が持つ多様性にあります。日常生活を整え、困難を乗り越える知恵としての「表」と、霊的な浄化や守護を可能にする秘儀的な「裏」の両方を理解し、活用することで、その真の力が発揮されます。
このバランスの中に、陰陽道の本質的な魅力が宿っているのです。
この記事を通じて、陰陽道が持つ深遠な知識と実践の価値に触れていただけたなら幸いです。
陰陽道の理論と技法は、古代から現代に至るまで、多くの人々の生活を支え続けてきました。
巫師の世界にもその知恵を活用し、日常生活や精神的な成長に役立てていく人たちがいます。私たちもその中の一人です。陰陽道があなたの人生に調和と安定をもたらす一助となることを心から願っています。
(続く)
巫師麗月チャンネル
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