ティーポット 2月7日(木)

 

森下典子著 『日日是好日』 を読みました。

 

 

著者は、大学生のとき、ほんの軽い気持ちでお茶のお稽古に通い始めます。

先生は、近くに住む武田のおばさん。

最初は、お茶なんて形式ばっかり、嫁入り前の単なる花嫁修業に過ぎないなんて思いながら、

それでも、毎週土曜日、お稽古に通い続けます。

そのうち、お茶は単なるお行儀作法から、しだいに著者の人生と深く関わるようになっていきます。

哲学 ―  利休ならそんなことばは好まないかもしれませんが、

お茶は著者にときには人生の指針を与え、またときには慰めを与えてくれるようになります。

 

わたしも、中学生のころお茶を習っていました。

受験期を迎え、しだいに遠ざかるようになってしまいましたが、そのまま続けていれば、どうだったでしょうか。

今は、中国茶を習っています。

日本のお茶は、茶道といわれるように道であり、中国のお茶は茶芸といわれるように芸だと思っていました。

でも、今教えていただいている中国茶の先生からは、やはり、中国茶の世界も道なのだと感じます。

 

「今を生きる」

この本の中で、改めてわたしが大事にしたいなと思ったことばです。

過ぎ去ったことをくよくよ悔やまない、そして、まだ来ぬ先のことをああだこうだと悩まない。

今のこの瞬間に集中して、大切に生きなさい。

そういう意味だと、わたしは、解釈しています。

 

最後に、「ひびこれこうじつ」だと、ず~っと思ってました。

「にちにちこれこうじつ」って、読むんですね。

はずかしい。年ばかり無駄に重ねて知らないことが多すぎます。