羽子板 1月18日(火)


「わたしは あたらしい けいたいでんわが ほしくないです

という板書を指しながら、

「はい、みんなで言いましょう。わたしは あたらしい けいたいでんわが ほしくありません

と何度も絶叫していました。

学生さんは、どちらを言っていいのか、明らかにとまどっていました。

ビデオの中へ飛んで入って、自分で自分の口を塞いでやりたい!気分でした。

今日は、日本語教師養成講座での実習授業講評の日。

先日の授業実習のビデオをみんなで見ました。


たまたま、今日の講評の先生はやさしい先生だったので、

「ほしくないです、より、ほしくありません、のほうが日本語として自然なので、

ついつい出てしまうんですよね」とにこやかに笑ってくださいましたが…

やっぱり、やってしまいました。


今日は、午前、午後と民生委員児童委員新任研修、夜は日本語教師養成講座で、

朝8時前に家を出て帰宅したのが夜の10時半。

一日中狭い椅子にすわっていたので、さすがにぐったり。


民生委員の新任研修は、午前、午後2コマずつ。

1コマ目が、「民生委員児童委員の歴史と役割」

講師は、社会福祉専門学校の先生でした。

民生委員が方面委員と言われた戦前の時代から、

戦争中、その方面委員が戦時体制に組み込まれていく中で負の役割を果たした時代、

戦後民生委員と名前を改め、現在に至るまでの歴史をお話しくださいました。

もちろん、視点は行政よりのお話だったように思います。


「今後、地域福祉の推進役として民生委員の果たす役割はますます大きく

民生委員さんへの期待もますます高まっています」と

先生が高らかにおっしゃるたび、

「引き受けるんじゃなかった」と逆にだんだん落ち込んでいく私。

生活保護、高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉関連の多くの法律の中には、

民生委員の役割として行政に「協力する」と明記されているようです。

えっ!こんなにたくさんのことに関わらないといけないの?というのが、率直な感想。

すべてにおいてずぶの素人が、基本的な知識を修得するだけでも大変そう!


でも、一旦法律の中に「民生委員の役割」として記載されてしまうと、

気の弱い一小市民としては、もうそれだけでビビッてしまいます。

「やってくれ」と上からおりてきたものに対して、なかなか、「いやです」とは言いにくい。

確かに、今の民生委員には意見具申という役割もあるのですが、

民生委員の組織自体が国レベル→都道府県レベル→市町村レベル→校区レベル

というようなピラミッド型、上位下達の組織になっているため、

一民生委員の意見が反映される、なんてことは難しいように思います。

研修会ひとつとってみても、質疑応答の時間は全く設定されていなくて、

全体に風通しはよくない、感じがします。


2コマ目は、実際の活動報告として、四条畷市の事例が報告されました。

四条畷市では、「こんにちは赤ちゃん訪問」として、生後4か月までの乳児を対象に

家庭訪問を民生児童委員が行っているということでした。

虐待防止の意味からも有意義な活動だとは思いますが、

ほんとに民生委員がやらなくちゃいけないことかな、と疑問に思いました。

保健師さんとか、看護師さんとか専門の方の仕事では?と思ったのですが…


3コマ目は、「地域福祉」のお話。講師は大学の先生でした。

さすが、日頃から学生さんを相手に講義されているだけあって、

お話はわかりやすく、しかも飽きさせずお上手でした。

4コマ目は、弁護士さんによる「個人情報」のお話でした。


帰宅後、のんに今日の研修会報告をしました。

特に「赤ちゃん訪問」について、

「出産後はなかなか、外出もままならない(だろう)。

そんな時に誰かが会いに来て、声をかけてくれると嬉しい。

実家の親元に居る間は、友だちも多く親もそばにいるので安心だが、

四国へ帰ると知り合いが少なく、不安。

地域に子育てサロンなどがあれば、積極的に利用するつもり」とのこと。

研修会の内容には若干懐疑的だった私ですが、このコメントを聞いて、

自分にできること、少し頑張ってみてもいいかな、と思い始めました。

基本的に単純な私です。