本当に大切なものは
目に見えない。
ねえ…
たける君
君は…
気がついているの？
寂しげな眼差し
うつむく
丸まった肩
その…
救いようのない
瞳の奥の影
そんな
君が
気になって
好きになって
ずっと見つめていたくて
ずっとそばにいたくて
追いかけ続けた日々。
けれど…
『幸せいっぱい貰いました
これからは
返していきたい。』
そう
言って
突然
消えた。
負担になってたのは
わかってた。
でも…
切り捨てられた感は
どうしても
拭いされなかった。
合わせた手
見つめあった目
絡めた指
おでこに触れた感覚
ありがとね…
の声の響き
でも
哀しいくらい
何も伝わってこなかった。
その
恵まれた容姿
溢れる才能
惜しみない努力
役者として
ぐんぐん
成長していく君。
周りの人に
愛されて
支えられて
感謝する。
回りの身近な人を
友達を
大切にする。
それだけなの？
遠くから
近くから
君を見守ってる人は？
私たちは
ただの
消費者なの？
顧客だから
感謝されるの？
君は
商品なのか。
大きな仕事を
すればするほど
そのストレスは
計り知れなく…
成功者には
名誉と大金が舞い込み
その代償に
本当の友を失い
孤高の人となる。
仕事もプライベートも
上手に
こなしてる。
ストレスなんてためてない。
変わってしまった金銭感覚と
普通じゃない。が
日常化した
今日この頃。
驕りは、なかったのか。
謙虚で
シャイな
君は
もういないのか。
最初からいなかったのか。
いくら…
上手な芝居をしても
素晴らしい作品を
つくっても…
やはり…
人として…
奥深くなければ
伝えられないんじゃないかな。
誰かの心に
届かない。
本当に大切なものは…
