【山梨の『コストコ』開店6ヶ月】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



“鳴り物入り“で今年の4月にオープンした『コストコ南アルプス倉庫店』、半年後の状況を“勝手に″レポートします、

①コストコ本体は平日の混雑は落ち着いたものの、週末や祝日には朝から駐車場は満タンになる状況。「一回行ってみるべ〜」という客が収まり、「コストコマニア」と「アンチコストコ」に2分された模様。

やはりあの“大量パック“は少人数家庭には無理がある。そして「本当に安いのか?」の思いがいつもつきまとう。

②近隣県(静岡、長野など)からの来客は安定し、2割程度を占めている。特に「日本一ガソリンが高い」と言われる隣りの長野県から、コストコガソリンが目当ての来店が目立つ。

開店前に3店舗廃業した地元のGSだが、それ以後の閉店はまだない。しかしコストコのガソリン価格に“寄せる“ため、消耗戦の真っ最中。次のGS廃業も近い?

③地元有志のテナント棟で、コストコの隣に作った複合交流施設「fumotto(フモット)」の客入りは、予想通り“大苦戦“。

コンセプトの見直しが急務だが、手遅れとの声も。「撤退希望の複数テナントとデベロッパーが揉めている」との情報。その他、「地元商店街」への波及効果はほぼ無い。

④ローカルスーパーA社が、他のスーパーと経営統合へ向けて合意。社長曰く「5年10年は大丈夫だか、その先は厳しい」とコメント。正確には「今日・明日は大丈夫だが、来年はもたない」の意。

その他、ローカルスーパーはコストコに安売りでは敵わないが、まとめ買いされてしまうと“来店頻度“が減るため、遠方のスーパーでさえ売り上げの減少が見られる。まだ“コストコ倒産“は無いが、今後必ず出るだろう。

地元商店街は「コストコ依存を避け、独自の魅力(地元野菜の直売など)で差別化を」との声が強いが、半年経過で「活性化より衰退の兆し」が目立つ。

⑤近隣の「イオンモール」は、食品売り場の増床や「トイザらス」「バーガーキング」投入。長野県須坂市に県内最大の「イオンモール」が開店したため、長野方面からの来店は減少必至。

⑥誘致した自治体(南アルプス市)の立場は、コストコは地域経済の「起爆剤」として機能しつつ、弱者店舗の存続が課題と認識。地元商店街はコストコとの共存(例: 直売所連携)を模索中とはいうものの、何もできないのが現実。

👤以上、私の感想と展望でした。

これから秋〜年末年始〜春(1周年)に向けて、さらなる影響が出ると見ています。

12月には日本一のディスカウントストア「ラ・ムー」の山梨1号店もオープンします。年会費も要らないこの店の“破壊力“は、コストコにも匹敵します。(私なら100%逃げます 汗)

☝️これから地元メディアの報道が出揃いますので、また「答え合わせ」をしてみます。

 

【小林久ホームページ】

https://www.kobayashihisashi.com