毎年10月に改定される「最低賃金」の審議会が各地で始まった。
去年の見直しでは、都市圏を除いたすべての都道府県が(サムネ写真にある通り)、次は「1,000円アタック」を見据える金額で留まった。
☝️おそらく今年の改訂で『全国で時給1,000円超え』が広く報道されるだろう。
現在の最低賃金は首都圏を含めた「全国平均」が1055円。政府は「2020年代に全国平均を1500円にする」との高い目標を掲げているため、物価高や賃上げの流れの中、今年も大きな引き上げを目指している。
この審議会の答申は、8月に労働局へ答申される。
私の住む山梨県でも、前回50円上がって988円になっている。
今年も50円上がれば、去年から働き始めた人は、1年で時給が100円もアップしたことになる。
私はかつて給料を払う側の経営者だったし、「最低賃金」とはいわゆるスーパーで働くパートさんの時給のイメージがあった。おそらく今もそのイメージは変わらないだろう。
(言いにくいことだが)大企業ならまだしも、価格転嫁が難しい中小企業にとって、毎年の最低賃金の大幅な上昇は、経営を圧迫するものだ。
👤「最低賃金も払えない会社は潰れたほうが社会のためだ」
こんな意見をたまに聞くが、次に生まれたらぜひ私も言ってみたいと思う…。
☝️私の友人が、県の「最低賃金審議会」の委員を務めている。
彼の会社はまさにローカルの中小企業。時給は政府からの指示で上げることが“既成事実“だが、決めた自分がその時給を支払うのに苦労する、と笑えない現実がある。
そして「人手不足だから、時給を上げないと人も雇えない」と溢していた。
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この4月に山梨県にもできた「コストコ」は、全国の店舗で一律『時給1,500円〜』 。
今年の改訂で日本の会社の最低賃金が上がり、差が縮まれば、当然『1700〜1800円』に上昇させてくるに違いない。
👤学生時代にバイトしたスーパーは、時給550円だったけど、それで腹一杯食べることができましたw
時給が上がっても、物価や社会保険料の上昇に追いつかず、豊かになった実感にはつながらない。これが今の日本の現実です。
【小林久ホームページ】