去る4月11日、地元山梨県南アルプス市に全国37番目の店舗として開店した『コストコ南アルプス倉庫店』。早いものでもう1カ月が経過した。
開店日の1週間前から徹夜組が並び始め、開店日の明け方には1,000人以上の行列ができた。
そして朝7時の開店を2時間半前倒してグランドオープン!
自治体は店舗周辺の生活道路の渋滞を避けるため、地域住民や通勤客に「迂回」や「時間差出勤」を懇願した。その結果、思いもよらぬほど渋滞が発生せず、「肩透かし」の状態だった。
☝️このある意味スムースに来店できた客の中には、「コストコ、思ったより空き空き。やっぱり田舎過ぎたのか?」の声もあったが、ひとえに“コストコに地域活性化の望みを託した“地域住民の協力あっての「渋滞回避」でもあったことを忘れてはならない。
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もちろんコストコの開店は、繁忙期の「GW」に合わせたスケジュールだった。近隣のローカルスーパーやドラッグストア、そして「地域最安値」のコストコGSに挑む地域のガソリンスタンド、その他広い意味では「地域商業」全体がコストコの開店により、その行く末が左右される訳である。
☝️私は旧知の友人たちに、コストコ出店の影響を聞いてみた(本当のことを教えてくれ!と)
👤①某大型ショッピングモール(A社のテナント)
「GWも売り上げは落ちなかった、コストコ対策で冷凍食品売り場を1.5倍にしたり、食品売り場のテコ入れをしたおかげかも?」
👤②その次に大きなショッピングモール(親会社がドンキ)
「ウチもGWは減らないどころか売り上げは“微増“。これから減るのかも知れないが、コストコの大容量や年会費に馴染めない人が多いと思う」
👤③地元のローカルスーパーの社員
「売り上げは思ったほど減らなかった。対して対抗策も打ってないけどね。県外からのお客さんが多いから、普段使いは変わらないのかも…」
👥④コストコの隣接地のテナント棟に入店した店主
「コストコの開店半年前から先行営業して開店を待っていたけど、まさに期待外れ。他の店の方が売れている。このままじゃ撤退してせざるを得ない…」
今日現在も、コストコの駐車場は毎日満タンであり、開店時間を早める日が続いている。
SNSにはその様子が頻繁に報告され、『ホットドッグ+コーラ飲み放題』で税込み180円に歓喜の声が上がっている。
年会費を払ってカードを入手するためのカウンターは「1時間待ち」がざらであり、“サブスク料“を収めた客は、自動的に足繁く通うことになる。なんとも上手いビジネスモデルである。
☝️思いの外、県外からの客は少ないと聞いた。駐車場に停まるナンバーを見ればわかるのだろう。
私が聞いたところによれば、コストコの開店で瀕死の重症を追った既存のスーパーはまだ無いことになる。
本当か…?
そんなことはあるまい!
👤「ChatGPT」にできる限りのデータを入れ、コストコと今冬に初進出するディスカウントスーパー「ラ・ムー」の開店後の影響を調べたら、『今後3〜5年で、既存のスーパーとドラッグストアが20〜30店舗閉店する』との答えが出た。これは私の予想より厳しかった。
コストコはこんな田舎町に200億円もの売り上げをもたらす。
しかしその収益は日本法人または米本社に持っていかれることになる。
と、同時に、これまで地元のスーパーやガソリンスタンドに落ちていた200億円が「消失」することになる。
夏休みが終わる頃、きっと“よくない話“が出てきそうな予感がする。
ウチは影響がないってみんなが言う・・・
【小林久ホームページ】