【お弁当に入っているスパゲッティ、あれって必要?】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



 

 


よくお弁当のメインのおかずの下に、スパゲッティが敷いてある。あれって必要なのか…?ソースや汁がご飯に染みないための「緩衝材」の役目も兼ねていることは理解できるけど。

これを見て「そんなの要らないから、その分安くして欲しい」などの意見もある。しかし私を含めて皆さんも「そのスパゲッティこそが弁当の真髄ではないか!」と断言する人も多いのではないだろうか?(大袈裟な(^^;)

☝️そう考えたらお弁当の容器の中にはいろんなものが入っていることに気付く。

揚げ物の下に敷かれたキャベツやレタス、付け合わせのパセリ、花の様な容器に入ったポテトサラダ、どう考えても一口で食べ終わる「春雨サラダ」や「変な煮物」、そしてこれがなければ始まらない「半分に切ったタコさん赤ウインナー」

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👤私はスーパーでお弁当を作って売る側の立場だったので、いつも惣菜部の作業場で「こんなものまで出来合いの食材があるんだ…」と感心したものだ。

付け合わせ用のスパゲッティなど、元から茹で上がった味のないものが、大きなビニール袋に入って納品される。それをパートのおばちゃんが摘んで弁当の容器に入れるだけ。

小分けのポテトサラダも冷凍されて、解凍して弁当容器に置くだけ完了。弁当ではないが、刺身の下に敷く「ツマ(大根)」も大きなビニール袋に入ってくる。魚屋が自分で大根を切る訳ではないのだ。

ご飯に至っては米飯業者が、「柔らかめ」とか「この米を使って!」などスーパーの要望に従って、すでに炊き上がったご飯を毎日納品する。

寿司に使う「シャリ玉」は、決められた大きさに成型されて良さ納品されるので、もはや握り寿司ではなく「置き寿司」なとである。そのためスーパーのお寿司がやけに「ワサビ抜き」を売るのは手間を省いているためでもある。

残ったシャリ玉は「賞味期限内」に、海鮮丼やサーモン丼、または太巻き寿司に形を変えていく。そのためには成型されたシャリ玉をしっかり解(ほぐ)さなければいけないのだが、手を抜くと「握り寿司に使ったシャリを丼に使い回してるのか!」とお叱りを受けることがある。(謝るものの間違ってもいない…)

その前は、チャーハンに混ぜてしまえば、元が酢飯だったことは分からないくらい美味しくなるので……やめておこう(^^;

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☝️人手不足も相まって、スーパーの現場でもいわゆる「出来合い」商品を多用するし、メーカー側もその様な商品を開発している。

『手作り弁当』『お袋の味』も今では、8割型既製品の味なのである。

それだけに、本当の「手作りの味」を提供している個人店は、どんな近くにスーパーがあっても、ガッチリ得意客をつかんで繁盛しているものだ。皆さんのご近所にも、美味しいお惣菜や弁当を売る人気店がきっとあるはずだ。

 

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