【イオン全パートの時給を7%アップへ!】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→最年少山梨県教育委員長→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は全国の経営者に寄り添う日々

 


新年から景気のいいニュースが出てきた。労働の対価は高い方がいい。諸外国と比べても段違いに低い日本の給料。当然非正規社員(パート)のそれも低い。

「日本で働くより、短期間でも外国に行って稼いだ方が効率がいい!」と、日本食レストランや観光業に飛び出していく人も多い。

大晦日の夜、「イオンが2024年春、パート時給7%アップ、約40万人が対象」の記事を見た。
これはいわゆる一般的な「パートタイマー」に対する待遇改善のお話。

「7%アップ!」と聞けば景気がいいが、(私の経験からも)、スーパーのパート時給はその県の『最低賃金』がベースと言ってもいい。

私の住む山梨県の最低賃金は時給「938円」なので、7%アップで1,003円と歴史上初めて時給1,000円を超えることになる。それでも「コストコ」の全国統一時給1,500円の3分の2でしかない。

☝️賃金を上げれば良い人材が確保できる!
こればかりでは無いだろうが正解でもある。地方の小売業なんて、時給1,000円も払う体力が無い(^^;

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働く方も大変だ。時給が上がることは嬉しいが、扶養の範囲内で働いているお母さんなどは働く時間を減らさないと、余計な負担が発生することになる。(余計と感じる社会にも問題あり?)

同様のことは企業にも起こり。「時給を上げても、労働時間を減らせば総人件費は増えない!」と勘違い。その結果「万年人手不足」を他人のせいにして憂うことになる。

☝️これから生き残れる小売業とは?
・人材を確保できる賃金が払える体力を持つ会社

・同業他社が時給を上げたら、それに付き合える会社

・国に対して「もし◯◯するなら、ウチは◯◯しちゃうぞ!」と文句の一つも言える大企業

・(悪い意味でなく)黒船外資

これくらいではないのか?

☝️都会にいれば分からないかも知れないが、田舎の郊外の商業施設なんて、どこに行っても景色は同じ。全国チェーンの量販店と外食レストラン、メガネ屋・ドラッグストア・コンビニにカフェ。なんとかモールになんとかウォークのショッピングモール。

「時給を上げるぞ〜!」とぶち上げたイオン…。
もはや寂れた商店街に美味しいエサは残ってない。

「昇り竜」となればいいが、自分の尻尾を食べるヘビにならぬ様🙏🏻

 

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