【悲報 : 宿泊客が戻ってきたら、リネン会社が倒産!】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト

 

大型連休を前に リネン業者経営破綻で宿泊施設に打撃 観光振興会は数量限定でシーツの配布始める | TBS NEWS DIG (1ページ)

私の住まいは山梨県の北西部、長野との県境にある「清里高原」や「八ヶ岳」を控えた観光地にも近い。

この3年は流行病の影響で、ホテルやペンション、温浴を備えた宿泊施設は閑古鳥が鳴いていたが、やっとこの春から観光客が戻ってきた。めでたしめでたし!

✅そこに「その地域のリネンを一手に扱っている会社がコ◯ナの煽りを受けて倒産した」とのニュースが飛び込んできた。

💦さあ困った!他に頼める会社がない。そのために予約客を断らざるを得ない状況だ。行政は何か対応してくれないのか?→地元の商工会や役場には、宿泊業者からの悲鳴が届けられた。

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このリネン会社はウチがやっていたスーパーのテナントにも入っていたクリーニング業者で、後継者とも顔見知りだった。

コ◯ナの最中にはホテルからのリネン需要が減って経営が厳しくなり、価格見直しを頼んでも聞き入れてもらえない。もちろんホテル側も厳しいからだ。

宿泊業者には給付金や補助金も手厚かったが、クリーニング業者などはそれほどでもなく、光熱費の高騰も直撃。その結果、観光需要が一気に戻る直前にリネン会社は破綻した。そして顧客であるホテルが「困った、なんとかしてくれ!」と相成った訳である。

👤私がその潰れたクリーニング会社の立場ならこう言いたい。(もちろん当事者は言わないが…)

・ウチが潰れてそんなに困るなら、値上げを頼んだ時にも聞いて欲しかった🙏🏻

・他のクリーニング業者に頼んだけど受けてもらえないからって、ウチや商工会にクレームをつけるのはおかしいよ🙏🏻

・大きなモノは仕方ないけど、自分たちで洗濯出来るモノまで丸投げしてきたツケだよ🙏🏻

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私もこれと同じ経験をしたことがある倒産社長だ。

ウチのスーパーが潰れた時、市民や消費者は市役所や商工会に向けてクレームをつけた。

・移動販売車が来るから免許証を返納したのにどうしてくれる!

・買い物をする店がなくなった!どこへ行けばいいんだ、なんとかしろ💢

・なぜ行政はこの「地域になくてはならない」スーパーを助けてやらなかったんだ!

✅失くして困る店ならみんなで守らなきゃダメ。無くなって困るクリーニング屋なら、それだってみんなで守らなきゃダメ!

ホテル側にも言い分はあると思いますが、今回私は潰れた側から考えてみました。きっとひと騒ぎした後、別のクリーニング屋に転換していくことでしょう。私のスーパーが失くなった時と同じように。

そんな「アフターコ◯ナ」です。