【開店当日に店が火事(@_@)】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→最年少山梨県教育委員長→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は全国の経営者に寄り添う日々



個人経営のスーパーにしては店舗数が多かった我が社。16店舗中12店舗が競争に負けてしまった個人スーパーを居抜きで借り、わずかな改装と全従業員を継続雇用して開店する。店としてはもはや役目を終えた閉鎖商圏であるが、一度店を失った地域の高齢者にとってはライフラインでもある。

人生の中でも、そう何回もあるわけでは無い「開店日」。前日遅くまでスタッフが陳列作業を行い準備万端である。

明日は関係者の来店も多い。

社長がヘロヘロでは申し訳ない、早く寝て明日に備えよう(_ _).。o○

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📞深夜一時、店舗近くに住む従業員からの電話で私は飛び起きた。

「社長、店が燃えています!警備会社のアラームで現地に居ますが、店内は煙で一杯です」

((((;゚Д゚)))))))💦寄りによってこんな時に…。

私「すぐ行くから待ってて!」

(これで開店は延期だな💧近所にご迷惑を掛けるし、店の2階にはこれまでスーパーを経営していた家族も住んでいる、万事休す)

自宅から離れたその店舗に到着した時、すでに幹部全員が揃って私の指示を待っていた。

✅「惣菜の油を固めてポリのゴミ箱に捨てたところ、まだ熱を持っていてそこから火が出たらしいです。幸い火は外に漏れなかったので、消防車も帰りました。明日店長と謝罪に行きます」

ひとまずケガ人や近隣への被害がなかったことに胸を撫で下ろした。しかし店内は煙と匂いでとても開店などできる状態ではない。チラシも折り込んでいるし、明日は大騒ぎになるな…💧

幸い借り物でもある店舗自体の延焼には至らなかったが、惣菜の作業場は使い物にならなくなった。私はビビりながら2階に住むオーナー家族に謝罪に行った。

オーナー「小林さん、店を引き継いでくれるのは有り難いが、一歩間違えれば俺たちは◯んでたかも知れないんだぞ💢」

ごもっともである🙇🏻お詫びの言葉もない。

私「開店はしばらく延期しますm(_ _)m」

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……。オーナーの顔つきがガラッと変わった。

「店は予定通り開けてくれ!消防署に連絡したら『事件性は無い』と言ってくれた。それに近所のお得意さんが待っている。その人達はうちのお客さんなんだから!」

そして、「火を出したバカを処分しないでやってくれ🙏🏻」と。

私「それではこのまま開店させてもらいますm(__)m」

さあそれからは幹部と夜中に呼び出した社員総出で、惣菜の作業場を片付け、他の店舗から商品を運び、店内の煙と匂いを消すため窓全開で換気+陳列済みの全商品を点検して開店時間を迎えることができた。ふぅ💨(火事の記事は時間的に、開店日の朝刊に間に合わなかった(^^;)

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いよいよ開店時刻、高齢者を中心に馴染みの店の「復活」を待ち望んでいたお客さんが列を成した。

お客さん「なんか変な匂いしない?」

気のせいですよ!おばあちゃん(^_−)−☆

長く商売やってりゃ、いろいろあるよね(^^;

(写真はその店舗)