【ヴァンフォーレ甲府応援どんぶり⚽️】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→最年少山梨県教育委員長→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は全国の経営者に寄り添う日々


資金力もノウハウも大手には及ばない田舎のスーパーが、大手企業に挑むには知恵を絞るしかない。

山梨には「ヴァンフォーレ(風林火山)甲府」というJリーグチームがある。中田英寿を輩出した韮崎高校出身でもあり、父や叔父も高校時代全国優勝メンバーだったこともあって、うちはスポンサーを越えてチームの株主だった。

当時なんとかヒット商品が欲しかった私は、広告代理店を通じて「ヴァンフォーレ甲府にちなんだ商品を売れないか?」と考えた。金を掛けずに、今ある設備で、どの従業員でも作れる商品。スタジアムで売るにはマージンが高いからあくまでも店内で売る。

そうだ!対戦チームの地域にちなんだ食品を使って、安い弁当が売れないものか?聞いてみたら「企画書を作ってJリーグ本部の許可が必要」とのこと。

「敵チームをその地域の特産品と一緒に食ってしまえ❗️」と書いて即提出。

J 「御社の趣旨はJリーグの精神に反するため許可できません!」あらら💦

すぐに企画書を書き直す。
「対戦チームの特産品の消費向上と、相互理解を深めることにより、Jリーグとホームタウンの発展に寄与する」→我ながらいい出来

J 「素晴らしい企画です!許可します」笑

さて、販売価格は300円、応援するサポーターのお腹を満たし、チームの勝利を願う🙏🏻
丼だからどんなパートさんにも作れるし、設備もそのまま利用できる。これって弱者のPBじゃん!

対戦相手が清水なら「桜エビ天丼」、横浜なら「シューマイ中華丼」、浦和なら「とりあえず赤くして豚キムチ丼」、セレッソ大阪なら「たこ焼き丼」、ヴィッセル神戸戦の時は「注:神戸牛ではありません牛丼」、東京なら何を入れても許される (笑)。Jリーグのサポーターは熱い🔥スタジアムで空になった丼に割り箸を刺して応援する人もいる。メニューごとの勝率をブログに上げる猛者まで現れた。

パートさん達のアイデアからメニューが決まるため、年が変わってJ2に降格なんかするとメニューは総取っ替えとなる💦大分トリニータ戦の時「鳥の唐揚げ丼」にしたら、「社長、ネタ切れですか?もはやダジャレの世界です。でも俺たちサポーターはそんなところが好きっす!(^_−)−☆」泣かせるじゃん💧

店が倒産するまで10年位売上の一部をチームの強化費に寄付していたし、シーズンオフにはサポーター応援弁当も作った。よく売れたし楽しかった😄 閉店した時のサポーターの皆さんからの激励は、私の財産である🙏🏻

まだまだビジネスチャンスは皆さんの目の前に転がっている!「そんなのムリ」「やってもムダ」の後に「やろうと思ってた!」では手遅れだ。ライバルに「その手があったか!」と言わせるのも経営の醍醐味。
さあ知恵を絞りましょう(^O^)/