【教育委員会に言いつけてやる!】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



学校で問題があると、よく飛び出す言葉である。先生にとって、処分や昇格を決めるのは教育委員会であり、問題を起こせば退職後の再雇用や天下り?にも影響する(と思い込んでいる)からだろう。

私が山梨県の教育委員長を務めていた時、様々なお願いや陳情を受けた。

✅◯◯先生は感情の起伏が激しく教員失格だ。生徒が怖がっているから交代して欲しい。

✅◯◯高校の野球部監督は業者と癒着して私腹を肥やしている!

✅あの学校は教員の不祥事(体罰)を隠ぺいしている!

※ まあこれらはいわゆる『タレコミ』というヤツ。教育委員会に直訴すると(大抵は)先生を守ろうとするベクトルが働き「穏便に」注意する程度で終わる。私はいちいち双方に聞き込みをしたが「準公務員」でもあり金銭で便宜を図れば処罰される。

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それ以外に、教育委員長である私への直訴もある。

✔︎「私を県の教育委員にして欲しい!ダメなら市町村の教育長に🙏🏻」

✔︎「あと2年で退職になるが、最後は工業高校でなく普通高校の校長になって退官したい🙏🏻」

✔︎『今度の教員採用試験では、お前の地元から沢山の受験者がある。言いたいことは分かるな?」

✔︎「ウチのせがれが教員採用試験を受ける。よろしく頼む🙏」

✔︎「スーパーの建設予定地から遺跡が出てしまった。開店日が決まっているから遺跡調査をしないで欲しい🙏🏻」(遺跡は県教委が判断)

✔︎「ウチの子は高校入試で点数が足りない💧なんとか合格させてもらえないか?教育委員長ならそれくらいできるはず🙏🏻」(無理)

⭐️私は「お力になれません」というだけでなんにもしない (笑) 。本来ならこの時点で申告義務があるが、立証できないので黙っていた。

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✅私が任期中、直接お願いされて実際に行ったのは、

◉特別支援学校の卒業生の定期採用

◉セクハラ先生を2年遡って処分(免職にならず)

◉業者と癒着した野球部顧問を退職勧告(その後退職)

◉教育委員や他の行政委員の報酬をすべて実働日給に変更(4,000万円削減)
これくらい。

親や子が「教育委員会に言いつけてやる!」と凄んでも、窓口は教育委員会事務局になるので思ったほどの反応はない。

✅皆さんがもし学校の問題を指摘したいなら…

①明らかな事実であるという「証拠」
②複数の証言
③市町村教委でなく「県の民間教育委員」個人へ直訴


をお薦めする。(それでもダメなら教育委員会ではなく人事委員会へ)

いきなりメディアへの持ち込むのは、教育委員会とも繋がりがあるし、地方紙は及び腰で動かないのが実情である。

【結論】「教育委員会に言いつけてやる!」は、スーパーに「保健所に通報してやる!」と言うのと同じくらい効き目はない。

※ 頑張っている先生がほとんどです!

教育委員会事務局は「要注意教員」をちゃんと把握してますので!