メインの取引業者を替える決断…是か非か?
先代から1.5億円の赤字スーパーを引き継ぎ、銀行から「君が社長になれば金を貸してやる!」と言われたのにハシゴを外され、その支店長を「ぶっ◯すリスト」に入れた私。なんとしてでも業績を改善しなければ、倒産待ったなし!坊ちゃん育ちの三代目社長。
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『利は元にあり』当時ウチの総仕入額の50%(10億)を任せていた会社(私の仲人)を訪ねた。担当者には頼んでいたものの一向に埒があかない。社長同士の直談判!少しでもいいから仕入れ値を下げて欲しい🙏🏻 たまたま入手した競合他社の伝票を見て、「同じ商品の原価がこれほど違うのか?💧」とやるせない気持ちがした。これが現実なのか…。
ちょうど同じ頃、私が社長になって頑張る姿を見て、大手の総合卸問屋(上場企業)が条件の良い取引を持ち掛けてきていた。もちろんこの機をチャンスと見て営業をかけてきたのは分かるが、今の問屋が一円も値引いてくれないなら、取引先(帳合先)を替える覚悟で勝負を賭けた。
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私「先代の安売りで赤字がかさみ、僕が社長になりました。仕入れ値が他より高いので、少しでもいいから値引きしてくれませんか?🙏」
問屋社長「ウチだってギリギリでやってるんだ!一円も値引きはできない💢」(想定通り)
(毎晩飲み歩いて、昼間はゴルフの練習場、高級車に高級時計、別荘もあるってか?その金は一体どこから出てるんだ!先代社長(私の叔父)にリベートも渡してたのも知ってるんだぞ!)
私「分かりました、それでは取引を終了させてもらいます。長い間お世話になりました」
問屋「あの問屋と取引するんだな?いくら貰ったんだ💢」
(カッチーン✨)もちろん一円も貰っていない。
後で知ったが帳合先を替えると、取引総額の2%程度の「移籍料」が貰える商習慣があるという(2%でも2,000万か😵)。
私「銭カネの問題じゃありません!社長の私が判断した事です」
(一円でも引いてくれたら替えなかったのに…)
そこで問屋の社長は私を睨んでこう言った。
「月夜の晩ばかりじゃないぞ…」
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帳合先を替えて以後、今までと同じ価格で売っても利益が確保できるようになった。商談も定期的に行い、担当者もちゃんとネクタイをして資料も揃えてくる。先代同士のラーメン屋でリベートを決めることもない (笑)。その効果は2%をはるかに超えていた👍🏻
件の前メイン問屋はそれから業績が下がって銀行管理となり、大手スーパーの配送会社に事業転換していくことになる。
メインバンクを替え、メインの取引先も替え弊社は2年後に1.5億の赤字を見事に黒字化することが出来たo(^▽^)o
経営の教科書ではご法度とされるこの行為。
そのおかげで会社は倒産せずに済んだ。
しかし10年後、この決断が私を追い込んでいくことになる…。