【キジも鳴かずば撃たれまい…】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→最年少山梨県教育委員長→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は全国の経営者に寄り添う日々



時代を先取りしてレジ袋有料化や家庭生ゴミの堆肥化、ホームレスの正社員採用、大手に潰されたスーパーの敵討ちで居抜き出店。社長は業界で一番若く、おまけに山梨県の教育委員長。田舎のメディアは頻繁に取り上げ、知名度と好感度は日毎にアップしていった↗️

「他のスーパーは何もしない、俺に続いてみろ!」とばかりに競合他社を悪役に仕立て、拳を上げる私を競合他社が黙って放置しておく訳がない。影に日向に弊社への攻撃は加速していく。


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❌あそこは取引先がどんどん撤退してヤバいらしいぞ?
→こっちから切ったんだよ!

❌前の社長を粗末にしてヒドい新社長らしいな
→そのままなら業者に喰われて倒産してたわ!

❌古参の社員がポロポロ辞めてるってさ!
→前社長とつるんでた不良社員、警察のお世話にならなかったことだけでも感謝して欲しいわ。

❌今度の社長は人間的におかしいと評判だ。
→正解!とてもおかしな人間である。経済団体や業界団体にも入らないし、談合の温床「取引業者会」も作らない。

❌新社長は天狗になっている!夜中に赤いスポーツカーで朝帰りだ (笑)
→早朝、赤いカローラのバンに乗って市場に仕入れに行ってるんですけどなにか?

帝国データバンクや銀行が頻繁に訪れた。
急激な業績の回復が信用できなかったみたいである。
「新社長なんか、前の社長が残した「含み資産」を金に変えただけじゃないか!」
「平成の武田信玄」を自称する名経営者の皆様、少しは人を認めることを学んだ方がいい。


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ヘコタレない私を潰そうと、競合他社は弊社のドル箱店舗のすぐ近くに新店舗を出店し始めた。

 

16店舗中12店舗あった敵討ちの「居抜き店舗」は元々儲けが少ないので、残り4店舗の利益でその分を補填していた。その店を喰いに掛かってきたのだ。戦法としては正しい。

弊社の既存店より大規模な店舗、2つの店でウチのドル箱店舗をオセロの様に挟み撃つ店舗、社員の引き抜き、問屋への信用不安情報、終いには会社のカードでガソリンを入れることも断られる始末…。特に田舎では目立つ若手経営者は叩かれる。さすがにガマン強い自分も心が騒いだ。

誰が糸を引いているんだ…?
 

後で知ったが、過去弊社を買収に掛かり、私から「ウチが逆に買収するから!」と断った重鎮の会社だったらしい(口は災いの元)。

私が仲人のメインの仕入れ先からチェンジした問屋に対し「スーパーやまと(屋号)が潰れても、その後ウチがもっと仕入れてやる」との密約があった!

ちようどその問屋(上場会社)が業績不振となり、東京の商社の子会社となり、そこから副社長が送り込まれてきたBADタイミング💧取引を替えた「恩義」や「蜜月関係」など全く関係ない出向役員。いち早く業績の回復を手土産に、本社復帰と昇進を望んでいる。

弊社の仕入れの妙味は減っていき、競合店との熾烈な戦いが始まった。郊外には全国チェーンの巨大ショッピングモールもできた。

弊社は再び赤字に転落していった。代替り時の苦労が頭をよぎる。

『キジも鳴かずば撃たれまい…』私はロックオンされた。
これからの皆さんはご注意あれ🙏🏻