【人物図鑑 : スーパーのパートさん】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→最年少山梨県教育委員長→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は全国の経営者に寄り添う日々



💦「お父さんの給料が下がっちゃったから、お母さんパート勤めするわ!」こんな流れで真っ先に浮かぶのはスーパーであろう。私の店でも沢山のドラマや映画のロケが行われた。

特段のスキルや経験は(とりあえず)必要なく、勤務初日から即戦力。それだけハードルが低い職場のイメージがある。
 
やはり主婦層が多く、その中でも高齢者比率が高い。70代だって普通に働ける職場である。自分の親がコンビニやファミレスの制服を着て働くのを見たくない私でも(失礼🙏🏻)スーパーなら許せる気がする。

スーパーやコンビニには近所の労働力が集まると思いきや、主婦層に限ると「自宅から少し離れた店舗」を希望する人も多い。何をか言わんや…。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 
🤞🏻田舎のスーパーの時給は(早朝や深夜、土日を除いて)ほぼ最低賃金での待遇である。その中、106万円とか130万円の壁など関係なく、出来るだけ長時間働いて少しでも稼ぎたい人が多いのだ。

そこには「働き方改革」も「同一労働・同一賃金」も後回し、とにかく生活のために働く人が多い。「余った時間を利用して…」とは、レジ担当のアルバイトにしか通用しない。
 
✅スーパーはパート比率が7~8割という業種である。そしてみんな声が大きくて元気だ!即ちそうやって気を張ってないと続かない職場なのだ。作業場の朝は早い、鮮魚部なら朝7時頃にはもう大騒ぎである。冷たい水に手を突っ込み、生の魚をパック詰め。白衣を着て長靴を履き、キャップとマスクは着けっ放し。声は自然とデカくなる。
 
🤞🏻もちろんパートさんの中にも派閥や上下関係、いざこざもある。三世代が共に働く職場は他にあまりなく、まさに社会の縮図とも言える。こんな中で大卒の社員が何を言っても効き目はなく、幹部社員でさえパートさんに嫌われたら居場所は失くなってしまう。
 
👤私がしたことと言えば、300人を超えるパートさんの名札を自分で作り、せめて名字だけは覚えて頻繁に声を掛けようとした程度、それでもみんな喜んでくれたことを覚えている。
 
私はこんなスーパーの従業員の地位を少しでも向上させたかった。「うちのお母さん、スーパーで働いてるんだよ!」と子供が自慢できるようにしたかった。

その夢は会社が倒産して志半ばで叶わなかったが、当時「自己破産」した私にカンパを申し出てくれた中にも、このおばちゃんたちの名前が沢山あった。自分の暮らしも厳しいはずなのに…。
 
✅アメリカのスーパーの時給は2,000円、山梨県では900円足らず💦レジはセルフになり、商品のパック詰めも加工センターで一括製造して店舗の人員は削減されていく。イオンが始めるという「パート従業員の正社員待遇」もほとんどのパートさんには及ばない。

「スーパーで働く」仕事が無くなる日も近い。事実アメリカのスーパーでは、あまり売り場で従業員を見かけない。コストコを見れば日本の近未来が見える。

👤私がとやかく言える立場ではないが、これからも出来ることは何でもやりたいと思う。アメブロでの「皆が触れない」発信も含めて(^_−)−☆