【スーパーやまとが潰れた5つの理由 ④】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト

 

105年も続いた店が急に潰れるなんて、そんなことあるはずねえだろ‼️

言い訳がましいヤツだ💢

それはごもっともである🙇🏻‍♂️


だからそのことを本に書いたら思いの外売れちゃった訳で、これまで訴訟や差し止めで訴えられたことはない。まあ訴えても破産者から金は取れないし、大会社がそれをやったら私に取っては願ったり叶ったり!また本が出せる (笑)


さて、店が潰れた理由


① なんでもかんでも社長が一人でやってしまい
② 売上げに結びつかない体力以上の地域貢献を続けて
③ 日銭商売に甘えて小手先の資金繰りで凌いでいたこと


に続く4つ目の理由は、

④ 昔の輝かしい成功体験がまた蘇ると勘違いしたこと

✅先代の大赤字から若干39才の若さで(銀行の融資条件で)代替わりした私。

当時の倒産の恐怖を跳ね除けるために、聖域も例外もなく経営の見直しを推し進めた。

・メインバンクやメインの取引先を替え


・役に立たない親戚縁者は全て解雇(クビ)


・自ら取引先に乗り込んで大幅な原価交渉と経費削減


・買物難民や弱者向けに各種貢献策の断行


・全国に先駆けてのレジ袋有料化やフードロス施策


・社長が商品となり前面に出てイメージアップ


・企業規模を超える「社債」発行(8ほん)による資金調達


・TKCの会報で特集記事、他にもメディア露出多数


・最年少教育委員長就任…

👤これだけやって1.5億の大赤字を2年で黒字化!そりゃ中小企業診断士の事例問題にもなる訳だ(^^; まさに私は天狗状態「俺って意外にスゴいかも?」とドヤ顔だった(に違いない)。

✅きっと今回の赤字も代替わりの時みたいに、経費を削減したり、赤字の店を閉めていけば、必ず持ち直すはずだと信じて止まなかった。なぜなら俺は『デキる男』なのだから。

しかし時代は平成から令和になろうとしていた頃…。

 

昔の成功体験などまったく通用しない。

 

取引業者との繋がりも義理人情では通らないし、当時の数倍にもなった売上げと店舗数では、いくら私が飛び回ってもその効果は知れている。手を打っても効果が出るまでに時間がかかってしまうのだ。そうしている間にまた運転資金が枯渇して、私や家族の蓄えを投入しても焼け石に水…

 


ビジネス書にも書いてある『成功体験は捨てろ!』

 

自己啓発本には『己を信じろ!人に左右されるな!』と書いてある。

 

両方とも読んでいた私は、ここで袋小路に迷い込む。出口もないのに…_| ̄|○



⚠️なんで人に相談しないんだ👉👤💢

恥ずかしくてとても人になんか相談できない。話せばすぐに噂が広がって、またあの当時の苦しみが襲ってくる。怖くて動けない、作り笑いをするのも辛い。なぜなら社長とはそういうものだから💧すべては『自業自得』

あなたの周りにいるいつも元気な社長さんも、同じことを考えて悩んでいるかも知れない。私にはとても責めることはできない。

次回最「⑤信用不安の怖さ」に続く