「言葉カフェ」は坪内稔典さんやその周りの俳人、そしてそのお知り合いの色んな方が集まって「言葉」をテーマにワイワイお話しする会・・・だと思います。

 

昨日はことばカフェの心斎橋の催しに行ってきました。

場所はリズールというバーです。

芥川賞作家の玄月さんの経営だそうです。

 

伊地知克介さんとおっしゃる劇作家の方が講演なさいました。

新聞記者という仕事の一方で、40代で若い頃から好きだった演劇の脚本という仕事を始められたそうです。

この方は演劇が大好きですが、映画もとても好きで、新聞と劇作という仕事の違い、映画と演劇の違いなど とてもわかりやすく説明してくださいました。

新聞は正確でなければならないので何人もの人のチェックが入る。

今のようにネットで好き放題言う人もいるこの時代に、とても貴重だとおっしゃっていました。

一方で、演劇においては日常性や非論理的であっても個人の事情などが大切にされ、そこがまた面白いところだと言うことでした。

伊地知さんは「登場人物に責任を持たないといけない」ともおっしゃいました。

そんな風に考えて書かれていたのですね。

 

演劇が映画より優れていると思うところは「観客と同じ空間」にいるので双方向性があると言うところだとおっしゃっていました。

なので、また、それをうまく使った演劇もとても面白いと。

一方で 映画は風景だけで色んなことが伝わったり、人物のアップで表情が細かく見られると。

 

質疑応答の時、なぜか私は当てられて質問をすることになりました。

自己紹介を兼ねるようにと言う話だったので、それを兼ねて、そこに引っ掛けて質問をしました。

「若い頃から、言葉の危険性を感じて言葉を避けて生きてきました。

 感性を育てることばかり考えてきました。

 けれど、今もこうして言葉を使っています。

 稔典さんに出会い 句会に誘われて、やっと言葉とまたきちんと向き合おうと俳句を始めました。

 ものを書くときに、どのようにして言葉に肉体性を持たせていらっしゃいますか?」

 

伊地知さんは色んな風に説明してくださいました。とても誠実なお人柄と感じました。

そして最後にこうおっしゃったのです。

「言葉は諸刃の剣という部分がありますよね。

 でも、僕は言葉に救われたことがあるんです。」気づき気づき

この言葉に出会って、私の中で何かがストンと落ちました。

言葉を使って表現行為をしている人たちのことがわかるように思えたのです。

これはとても大きな収穫でした。

 

講演が終わって帰ろうとすると、俳句仲間の方が「広島にふらっと思いついて行ったと言うのがいいですね」と声をかけてくださいました。その話を聞きたいと。

で、私は嬉しくなって居残りをしてしまいました。

で、それが本当によかったのです❤️

 

こちらのテーブルは5名ほど。女性ばかりで色んな話で盛り上がりました。

その間にずっと感じていたのは皆さんのとっても積極的で温かく柔らかなエネルギーです。

久しぶりに、人と対話する楽しさに浸りました。

「ああ、私は本当に人と話をするのが大好きだったわ」

そう思いながらひとりひとりを観察します。

それぞれ個性がくっきりしていて、みんなが魅力的です。優しいそ柔らかな、それでいて とてもしっかりしたエネルギーを感じる方々でした。

そのエネルギーをもらって、私は元気になりました。

 

皆さんとそのうちに私の家で女子会をしたい。

皆さんも賛成してくれたので、そのうちにね。

もう少し暖かくなったら、気分がもっと晴れやかになるので、その頃にね。

 

私、人を食って生きています・・あ、間違い・・人のエネルギーをいただいて生きています・・・・でしたチューリップ赤