いま ご覧になったことは他言無用です
悪魔のような女(’55)
監督:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
寄宿学校の校長ミシェル(ポール・ムーリス)は
妻クリスティーナ(ヴェラ・クルーゾー)の存在がありながら
女教師ニコル(シモーヌ・シニョレ)と公然の愛人関係にあった。
さらには、夫に暴力までふるわれる妻クリスティーナ。
これに、同情した愛人ニコルはクリスティーナに
二人でミシェルを殺害しようと持ちかけます。
薬が仕込まれた酒を飲まされたミシェルは
妻と愛人の手によって浴槽に沈められてしまうのですが…。
「いまご覧になったことは他言無用です」
という、多くの「どんでん返し映画」で使われている
宣伝戦略を初めて取り入れた映画です。
あの、ヒッチコックが激しく嫉妬して
同じ戦略をパクったという逸話も…。
オチを知ってしまったら商品価値が
無くなってしまうものではなく
そこ(大どんでん返し)までの過程が実に見事に描かれています。