グッバイ・ゴダール! | Untitled

グッバイ・ゴダール!(’17)フランス国旗

原作:アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説

     「彼女のひたむきな12ヵ月」「それからの彼女」

監督:ミシェル・アザナヴィシウス

 

このために、ヴィアゼムスキーの原作本、読みましたよ~

彼女の文章、みずみずしくて大好きですぽっ

 

ルイ・ガレル扮するジャン=リュック・ゴダール

超ウケるんですけど~(出オチだよ、笑)

 

 

映画の大部分は、ゴダールが“革命”に傾倒し

妻であるヴィアゼムスキーとの関係に歪が生じる

「それからの彼女」から描かれていましたが

 

私個人的には、ヴィアゼムスキーがゴダールとの出会い、そして結婚

“彼の羞恥心と私の羞恥心がたわむれ合った” なんて表現されていた

「彼女のひたむきな12ヵ月」メインの方が良かったかな・・・・。

 

ただ、観てみると、“革命”だとか、夫婦間の軋轢だとか

本家ゴダールのような小難しさや、深刻さもなく(笑)

コミカルに描かれていて、これはこれで、アリなのかな。

 

 

ルイ・ガレルは、出オチで終わらせることなく、単に似せているだけでなく

ゴダールの偏屈さや病的なまでの嫉妬心が憎たらしいほど良く出てて

ちょっと、ルイ・ガレルのこと好きになりました(今までは嫌いだったんだ、笑)

 

ヴィアゼムスキー役は、ステイシー・マーティン。

L・V・トリアー『ニンフォマニアック』ですよ!

あれっ、この子ってこんなに可愛かったっけ?

特に横顔のラインが素敵っラブラブ 普段もボブにしなよ~

 

でも、『ニンフォマニアック』だからって、少し脱がせすぎです、監督(笑)

 

そんな脱がせたがりアザナヴィシウス監督の奥さんベレニス・ベジョも

ELLE創始者の娘ミシェル・ロジエ役で出てました(この人も好き)


 

衣装やインテリアが、赤・青・黄といったポップな色使いで撮られ

“壁際に立つ”“横移動撮影”など、初期のゴダール映画での手法が

あちらこちらに使われていて、あ、これ『女は女である』だ。

これは『軽蔑』だ。って、ゴダール好きはニヤニヤする作りになってます。

 

で、ラストに流れたのが『勝手にしやがれ』でJ=P・ベルモンドと

ジーン・セバーグがシャンゼリゼ通りを歩くシーンで使われた

M・ルグランの曲なんですよ~♪ ちょっと泣きそうになったなみだ汗

 

親交のあったB・ベルトルッチが登場したりしていましたが

これを書いてる時点で生き残ってるのゴダールだけじゃない~

「映画は死んだ」って言っときながら、長生きしてるのも皮肉な話。

 

アンヌ・ヴィアゼムスキーは、この映画がフランスで公開された翌月

「それからの彼女」日本語版の製作中(2017.10.5)に亡くなりました。

 

 

 

天才ゴダールに認められ、女優へと変身を遂げた少女が駆け抜けた青春の日々!

アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説をルイ・ガレルとステイシー・マーティンの共演で映画化。