92歳のパリジェンヌ(’15)
原作: ノエル・シャトレの小説「最期の教え」
監督:パスカル・プザドゥー
自分の親がある日突然、ぽっくり逝ってしまうのと
○ヵ月後の○月○日に自らの意志で逝かれるのと
どっちがいいです? う~~~ん・・・・・・・・・
どっちもイヤです。 そりゃそうですよね。
この映画は、後者を選ぼうとした“92歳のパリジェンヌ”のお話。
「今まで本当にありがとう。幸せな人生だわ」
92歳のバースデーパーティの席で、主役のマドレーヌ
(マルト・ビラロンガ)のスピーチは感謝の言葉から始まった。
だが、その後に続いた宣言に耳を疑う家族。
「2か月後の10月17日に私は逝きます。」
こうして家族の波乱の日々が始まるが、母を説得しようと
会話を重ねるうちに、娘ディアーヌ(サンドリーヌ・ボネール)は
次第に母の生き方やその強さに心を動かされていく・・・・。
ちょっと話、飛びますけど、何年か前に末期がんの若い女性が
○月○日に逝きますと尊厳死を選んで、メディアに取り上げられて
それを見た私は、本人が決めたことだからいいんじゃない。
って、他人事のように(他人だし、知らんし)、さらっと受け流して
そんなことも忘れていた、数日後のある日・・・・
ニュース・トピックスで “末期がんの○○さん、自殺”
“自殺” って・・・・・
本人が決めたことだから・・・と思ってたはずなのに、っていうか
縁もゆかりもない人なのに、もう、その人がいないという事実に
どうも自分の中で消化しきれなくって、ざわざわした心持で
その日1日、過ごしていたのを、この映画を観て思い出した。
話、飛んでから、えらい長くなっちゃいましたね
こっちの方は、病気ではなく、“老い”と、どう向き合うか・・・・
さらには、知らんし・・・とは言えない、肉親と、どう向き合うか・・・・
私自身、そこそこ元気で、そこそこ高齢な両親がいるだけに
この映画は観ていて、非常につらかった・・・・・
感動する余裕は私にはなかった・・・・・・
「棺桶も自分で閉めるつもり?」
と、家政婦のアフリカ人女性が冗談飛ばしていましたが
こういう、ブラック・ジョークは大好きですけど
これを自分の母親とかに置き換えたら、だだスベリだな(笑)
フラッシュバックで、まだ幼い娘ディアーヌが若いお母さんに抱えられて
オシッコするシーンがあるんですけど、そこから現在に戻って
娘ディアーヌが老いた母親を抱えて、お風呂に入れてあげるんです。
もう、たまんない気持ちになってしまいます・・・・・。
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