女だけの都 | Untitled



女だけの都(’35)フランス国旗


監督:ジャック・フェデー



17世紀フランドルの都市をオープンセットでそのまんま作っちゃうなんて

この頃のフランス映画が、いかに全盛を極めていたかがうかがえます。

スペイン軍におののく男たちを尻目に、女たちが立ち上がる艶笑的風刺コメディ。



17世紀、フランドル地方の小都市ボーム。

ある日、スペイン軍が町で一夜を過ごしたいという知らせを受け

スペイン軍に虐殺や略奪された過去を持つ町の役人たちは大騒ぎ。

市長は自分が死んだことにして、男たちは喪に服して家から出ないことに。

男たちの意気地なさに憤慨した女たちは

市長夫人(フランソワーズ・ロゼー)を先頭に

“女だけの都” でスペイン軍をもてなすことに・・・・。



いつの世も、女は強しっ。 スペイン軍を酒でもてなし、女の武器でもてなし(笑)

市長夫人のフランソワーズ・ロゼー(監督の奥さん)が男勝りな肝っ玉母さんで

とにかく、仕切るっ 仕切るっ これこそが、平和的外交!? 

市長は死んだフリしながら、外の様子が気になってしょうがない。

私が気になってしょうがなかったのは

狂乱の大宴会を映し出した画の隅っこの方で、泥酔したおっさんが

じゃばじゃばじゃば~って、リバースしてるんです。

気づいた人、何人ぐらいいるの~? っていうぐらい画の隅っこなんです(笑)



1930年代のフランス映画は “詩的リアリズム” と呼ばれているそうで

大掛かりになセットを組んで、街の風俗などを写実的に映し出す一方

演劇的な手法を用いて、詩情あふれる映像を生み出していたというもの

組まれたセットは、歪んでいたり、傾いていたりしていて

遠近感を強調するために、数十m先の建物はミニチュアの模型だったり

現実でありながら非現実的な世界観を作っていたんだそうです。





フランスの巨匠ジャック・フェデー監督が手掛けた風刺コメディ。
17世紀初頭、フランドルの小都市・ボームは明日に控えた祭りの準備で大騒ぎ。
そんな折、粗暴で名を馳せるスペイン軍が来訪するとの報せが届き…。
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