少し前の記事ですが、「オペラ座の怪人」が本国フランスで再映画化されるようです。
フランスの映画製作・配給会社であるSNDが、アレクサンドル・カスタニェッティ(「恋のときめき乱気流」「Tamara」)を監督、そしてカミーユ・フォンテーヌ(「ココ・アヴァン・シャネル」)を共同脚本へ迎えて、手がける今作。
一番の注目は、どうやら実際のパリ・オペラ座を使用して撮影されるらしいとのこと。
今年の夏に撮影開始を予定しており、パリ・オペラ座の劇場やバックステージエリア、屋上、更には地下の湖(水路)を使用とされています。
これまでも幾度も映像化されてきた「オペラ座の怪人」ですが、実際のパリ・オペラ座を使用したものは(当たり前といえば当たり前かもですが)1つもありません。
最も、パリ・オペラ座らしかったのは、壮大なセットを建てて撮影された、無声映画版でしょうか。
ほら、2004年のミュージカル版とか、わざわざ設定をガルニエ宮から変えてしまって、もはや別もののデザイン…(ごにょごにょ)
さて、ストーリーですが、こちらはガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」を基にしつつ、大幅な改変がされています。
時代を現代へと置き換え、ヒロインは、パリ・オペラ座バレエを夢見る、18歳のバレリーナ、アナスタシア。
オペラ座では、新作「オルフェウス」を、芸術監督が気合を入れて、鋭意創作中。
その中で、アナスタシアは、劇場へ住み着く、不思議な怪人と出会い、2人の運命が動き出します。
やがて、「オルフェウス」で主演予定だった、ベテランのプリマが命を狙われる事件が発生し、アナスタシアが代役を掴むが…というストーリーだそう。
ヒロインが、歌手からバレリーナへ変わったことで、怪人の設定がどう変わるかは分かりませんが…。
まさかの怪人が、バレエレッスンをするのか、ただのバレエオタク(私?😅)みたいな設定なのか。
「トワイライト」シリーズから着想を得て、どちらかというとヤング・アダルト(YA)をターゲットとして取り込みたいという意図があるそうです。
注目のキャストですが、ヒロインのアナスタシア役は、モデル出身のディーヴァ・カッセル。
モニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルのお嬢さんで、まだ20歳です。
Netflix製作「The Leopard(山猫 )」で美貌の娘・アンジェリカを演じています。
そして、タイトル・ロールの怪人役は、ジュリアン・ド・サン・ジャン。
2001年生まれの新星で、フランスで大ヒットを記録した「モンテ・クリスト伯」でアンドレア・カヴァルカンティを演じました。
また、バレエ団の芸術監督James Figueras役は、フランスの名優ロマン・デュリス。
「真夜中のピアニスト」、「ゲティ家の身代金」等の数々の映画へ出演し、最近では「三銃士」(日本未公開)でアラミス役を努めています。
更に、バレエファンとして注目のキャストは、パリ・オペラ座バレエのエトワール、ドロテ・ジルベール!
原作ではカルロッタ役にあたると思われる、ベテランのプリマ・バレリーナであるVictoire Bellangerを演じるとのこと。
また、記事では、他にもパリ・オペラ座バレエのバレエダンサーが出演するとされていますから、本格的なバレエシーンがあることを期待したいです。
フランス映画が、どこまで日本公開へこぎ着けてくれるかは分かりませんが、「オペラ座の怪人」ファンが多いということで、需要はあるはず…と思いたいです。