マチュー・ガニオのアデューから立ち直れない方も多そうですが、パリ・オペラ座バレエでは、3月8日から「眠れる森の美女」が開幕します。
オーロラ姫役デビューが予定される、イネス・マッキントッシュ(プルミエール・ダンスーズ)のリハーサル映像が公開されました。
コーチを務めるのは、アニエス・ルテステュです。
イネス・マッキントッシュのオーロラ姫、現時点では主演日が1日だけというのが勿体ない美しさ!
それと同時に素晴らしいのが、役柄への理解とそれを言語化する力。
第2幕のオーロラ姫の幻の解釈について。
王子は、何かを追い求めており、その彼の前に現れるオーロラ姫は、幽霊やホログラムみたいなもの。
だから、彼にはオーロラ姫は、「見える」のではなく、「感じとる」存在。
ヴァリエーションでは、この世のものとは思えない空気感、そよ風みたいに「感じはするけれど触れられない」存在を表現する必要があると。
そのため、振付では、バランスや流れる腕の動きが用いられている、という理解。
また、オーロラ姫自身も、「はっきりと見つめる」ことはせず、「まるで視界が靄に覆われているように目線を使う」という解釈は、「なるほど!」と思いました。
更に素晴らしかったのが、「自分は、オーロラ姫だから、このように動く」と理解することが大切だという言葉。
例えば、「オーロラ姫のピケ・アラベスクは、彼女にとっての言葉であり、対話の方法。 ただピケ・アラベスクをするのではない」と。
これ、バレエを習う、そして教える全ての方へ聞いていただきたい名言!
最近のバレエコンクール会場へ張り出しておいてほしい(笑)
こうしたディテールが受け継がれてこそ、あのパリ・オペラ座バレエのエレガンスが成立するという舞台裏を見た気がします。
HyumaさんのYouTubeでインタビューもされていますが、素晴らしい努力の方!