我が家にとっては、「紅白歌合戦」や「ゆく年くる年」よりも、こちらがお正月の風物詩、

ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの季節がやってまいりました!

 

2024年も、1月1日19時より、ウィーン楽友協会から生放送が行われます。

忘れないうちに、録画ボタンをポチっと。

 
そして、バレエファンにとっては、欠かせないのは、演奏の途中で挟まれるバレエ映像でございます。
 
クラシックファンからは、「会場ではバレエはないのだから、テレビでも不要。代わりにオケや指揮者を映してほしい」という声もちらほら(もしかして一定数?)聞きますが、バレエファンは、これが楽しみで放送を観ている部分もあるかと😅
 
そして、バレエには詳しくない皆様も、たまたまご覧になって、「ディズニープリンセス実写版みたい!」と喜んでくださっている呟きを見ると、バレエの布教にも役立っているのではと推測。
 
過去の放送でも、忘れられない名シーンが数多くありました。
 
↓X(旧Twitter)でも、カウントダウン企画と称してご紹介しておりますが、皆様からの愛と悲鳴が凄かったマラーホフ出演回。
 

 

↓ヴァレンティノが手掛けたゴージャスなドレスが評判だった回。
 (当時小学生の私、この放送でヴァレンティノに惚れ込みました😅)
 

 

さて、2024年のバレエシーンですが、既にオーストリアメディアより、情報が上がってきております。

 

 
 
注目の振付を手掛けるのは、ダビデ・ボンバナ。
ミラノ・スカラ座バレエ出身の振付家で、ニューイヤーコンサートとのコラボは、これで4回目。
 

 

今回、バレエが披露される曲は、2曲あります。

 

↓プログラムはこちらから。

 

1曲目は、「イシュル・ワルツ」(シュトラウス二世)

こちらは、遺作のワルツと呼ばれており、シュトラウス二世の死後発表されたもの。

 

 

バレエのロケ地は、もちろんタイトルの通り、ザルツブルク近くの避暑地バート・イシュル。

シュトラウス二世以外にも、ブラームスやレハール、マーラーも愛したという作曲家ゆかりの地。

 

そして、あの皇后エリザベートと、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が出会った運命の場所としても有名ですよね。

 

2024年に、バート・イシュルを中心としたザルツカンマーグート地方で、芸術文化を発信する「European Capital of Culture Bad Ischl Salzkammergut 2024」というプログラムが開催されることもあり、今回初めて、ニューイヤーコンサートの撮影場所に選ばれたそう。

 

撮影に使われたのは、離宮カイザー・ヴィラ。

こちらは、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世とエリザベートの結婚祝いとして、皇太后ゾフィーから2人へ贈られた別荘。

皇帝自身が、愛するエリザベートの頭文字Eを模るよう、建物を改築したという思い入れがある離宮でした。

 

 

ここを舞台として、ボンバナは、作品のイメージを膨らませたとのこと。

 

「あまりにもバート・イシュルとエリザベートの結びつきが強いため、彼女の生涯をそのまま作品とすることはしたくなかった。

まず、出発点として、高貴で、名誉ある立場にありながら、自らの地位や責務に息苦しさを覚えている女性が、幻想にふける様子をイメージしたんだ。

そして、彼女の愛や自由への渇望が、次第に現実味を帯びていくんだよ。」

 

この作品を表現するのは、ウィーン国立バレエのファーストソリスト(最高位)ケテヴァン・パパヴァとエノ・ペシ。

 

 

そして、2曲目は、「ウィーン市民」(ツィーラー)。

 

 

ロケ地として使われたのは、オーストリア北東部チェコ国境近くのローゼンブルク城。

低地オーストリアで最も美しいと称されるルネサンス様式のお城で、1000年前にこの丘に咲く野バラから、「ローゼンブルク」という家名を選んだという騎士の逸話があります。

 

 

 

この振付は、「ウィーン国立バレエの美しいダンサーたちによる舞踊へのオマージュ」をイメージし、オリガ・エシナを中心に、5組のペアが出演するとのこと。

 

発表されている出演者は、オリガ・エシナ、ケテヴァン・パパヴァ、ヒョ・ジョン・カン、イオアナ・アヴラム、エレナ・ボッタロ、ブレンダン・セイ、エノ・ペシ、木本全優、ジョルジョ・フォーレス、ジョルト・トロク。

 

また、ボンバナ曰く「冒頭とラストで、この地ゆかりのスターが登場するよ。誰かはまだ秘密だけどね。」とのこと。

 

衣装を手掛けたのは、オーストリア出身のデザイナー、スザンヌ・ビソフスキー(Susanne Bisovsky)

 

 

ウィーンを中心に、ファッションデザインの他、ザルツブルク音楽祭やスカラ座で衣装デザインを手掛けたこともあります。

最近では、マーティンシュレプファー振付「マーチ・ワルツ・ポルカ(MarschWalzerPolka)」で、衣装デザインを担当しています。

 

 

今回がニューイヤーコンサート初登場ですが、バラをモチーフに、無数のスワロフスキーをあしらったキュートな衣装が出来上がっています。

 

 

 

当日の放送を心待ちに、皆様どうぞ良いお年をお迎えください!