学生時代に家庭教師で教えていたハナちゃんは、

この数年間ほぼ引きこもり状態で一人暮らしをしています。

去年、20数年ぶりに交流が復活。

直接会ってはいないものの

時々LINEでしゃべったりメッセージをかわしたりしています。

 

 

 

一昨日、突然LINEで「今から電話していい?」とメッセージが。

 

かかってきて話を聞いてみたら、

「お風呂場の排水溝が詰まって業者を呼んで、

久々に会話をしたら何だか人恋しくなっちゃって」と、

切なくなる内容とは裏腹に、

いつもの天真爛漫な”あはは”のノリで言います。

 

1時間半ほどとりとめもない会話をしながら近況を聞きました。

体調不良から始まった引きこもり生活をコロナ禍に襲われたハナちゃん。

外出できないからワクチン打てない、そのため人一倍感染を恐れていよいよ引きこもり、かつ、

自宅には自分しかいないにもかかわらず、細菌やウイルスを異常なまでに警戒し、

ずっと使い捨てのビニル手袋をはめて生活し、日に何回も取り替える。

着替えも日に何度もするという。

 

社会復帰までは遠い道のりかもなあと思いつつ、

人恋しいなんて気持ちになり、電話してくれることには希望の光を感じます。

「焦らなくていいし、そんな風に自分はおかしいのかとか考えなくていいよ。

気になるなら何百枚でも手袋を使い、着替え倒しちゃえ」と応じます。

 

昨日、再び電話があり

「お姉ちゃん(私のことをこう呼ぶ)のトイレ掃除のやり方を聞きたい」と。

「は?」

トイレ掃除の後は着替えるか?から始まり、

どれくらい細菌対策をしているか、根掘り葉掘り聞かれたので

微に入り細に入り説明しました。

ちなみに、私は着替えない(笑)

「だよねぇ。普通はそうだよね?

トイレ掃除が原因で感染症になって死んだなんて話は聞いたことないよね?」と、

細菌恐怖症から自分を解放するための納得感が欲しいらしい。

 

掃除や料理における彼女のさまざまな習性がいちいちおかしくて、

遠慮なく爆笑してやりました。

「私、今日はスーパー銭湯行ってきたんだけどさ、

ハナちゃんは銭湯なんて想像しただけで気が狂いそうになるんじゃない?

やっぱり怖いと思うなら今の習慣を無理にやめなくていいよ。

そのうち、気持ちが元気になってきたら自然にやらなくなると思うし」。

相変わらずの天真爛漫さ、天然ぶりで

「だよねー、だよね」と言ってました。

 

近くにいて、本人が望むなら一緒に心療内科に行ってあげるのだけど。

時間はかかるだろうけど、少しずついろんな不安から解放されてほしい。

そのうち数十年ぶりの再会を果たし、顔を見ながらおしゃべりできるといいな。

スーパー銭湯にも連れて行って「ほらほら、細菌がうじゃうじゃ泳いでるプールだぞ~」と言いながら

湯舟へと背中を突き飛ばしてやる~(笑)