古本屋で講談社学術文庫の難解な本を買いました。

古事記や日本書紀とほぼ同じ時期に編纂された風土記。

その風土記の文庫本です。

なかなかの美本で550円と350円でした。

 

☆『出雲国風土記』

 

 

☆『常陸国風土記』

 

 

奈良時代の初期(和銅6年・713年)、官命により各国ごとに編纂された地誌。

記すべき内容として五つが挙げられた。

・郡郷名(好字を用いて)

・地域の特産品

・土地の肥沃具合

・地名、山川原野の名前の由来

・古老が伝える旧聞異事

現存している風土記は五か国で、完本は出雲国風土記のみ。

 

提出された時期には大きく幅がある模様。

数年以内に完成したものも有れば、200年以上(延長3年・925年)経ってから再提出を求められたものもある。

当時の朝廷は、中央集権的に国を治めようとしていたので、地方の実情を知ることが支配基盤を固めるために必要と考えられていました。

それ故に、風土記の編纂が行われたと解釈されるのが一般的。

 

出雲国風土記は記紀には見られない神話が載っています。

数値記載が多い。

他風土記にはない神社一覧がある。

常陸国風土記には、ヤマトタケルノミコトが倭武天皇と記されている。

等々、興味深い内容があります。

 

出雲国風土記は、現在でも神社巡りに活用でき、古代と現代とを対比できそうな気がします。

 

今回の文庫本は、読み下し文・現代語訳・注釈、そして解説があり理解を深めることが出来ます。

風土記は古代の地理誌・郷土史として、古代の人々の生活をも伺い知ることが出来る貴重な史料なのです。

 

風土記と一緒にムーも買いましたよ!