十津川警部役の渡瀬恒彦氏が、ガン治療のため降板しました。

四半世紀54作品に及ぶ渡瀬十津川警部シリーズが幕を閉じました。

 

 

亀井刑事の伊東四朗氏まで降板とは、十津川警部シリーズのファンとしては残念無念です。

新コンビに馴れるかなぁ?

 

 

体調がイマイチで、横になり本を読むことが多い。

読書にのめり込むと、辛さを忘れられるのが良い!

十津川警部交替のショックを引き摺りながら、十津川警部シリーズの文庫新刊を読みました。

 

 

「十津川と三人の男たち」は、自分の嫌なパターン。

十津川警部が出てくるのが遅い!

主役が出てくるまでの展開がダラダラと長いのです。

十津川警部が出てくると、それまでの展開を警部に説明することになるから、ある意味いいページ稼ぎをやっているのかと思ってしまいます。

著者の文庫本を300冊以上買って読めば、十津川の出方によって面白い・面白くないは大体分かるのです。

 3人の地方芸人が、列車事故で助けた人は、大企業社長の姪。

社長からお礼にとスポンサー番組に出て有名になるが、ロケ先で殺人犯に仕立て上げられる展開!

発想は良いのですが、十津川警部の出番が少ない気がしてイマイチ気分!

(双葉社 2016年9月 西村京太郎 ¥593+税)

 

「哀しみの吾妻線」は、いきなり殺人事件から始まります。

凶悪事件を扱う捜査1課の出番となり、十津川警部が登場します!

十津川が早く出てくれば、十津川の登場機会も多く、推理の展開が多いに楽しめます!

こちらの方は、八ッ場ダムが登場します!

民主党政権時に聞いた名前ですね。

「利権」の問題が出てきます。

単なる推理小説ではなく、現実はこういうものではないかと思ってしまう社会的推理小説!

2020年東京オリンピックの開催費用が、当初予定額より大幅に膨らんだのは、やはり利権ではないのか・・・現在の現実と重ねながら読んでしまう出来のいい小説。

(祥伝社 2016年9月 西村京太郎 ¥590+税)