静岡県函南町でイチイガシを新たに3箇所で発見しました!過去に撮影した写真も含めて、函南町・伊豆の国市のイチイガシを本稿にまとめます。
【函南町・桑原山神社】
函南駅から北東へ徒歩23分です。函南町の資料に記載されていて知りました。
イチイガシは成木が1本ありますが、剪定されています。川から少し離れた高台に位置しており、自生か植栽か判断に悩みます。境内は狭いですが、他にはアラカシ・スダジイ・クスノキ・タブノキ・ヤブニッケイ・ムクノキなどが見られました。
【函南町・長源寺】
2021年12月30日以来の訪問です。イチイガシは成木が2本と若木が多数見られます。
イチイガシの成木①。
イチイガシの成木②。昭和59年(1984年)発行の「函南町誌(中巻)」では、樹高23.28m・目通り2.77mと記載されており、函南町の「後世に残したい文化財五十選」に推薦されています。42年の年月が経った現在では更に大きくなっていると思います。
境内はツブラジイが優占で、アラカシ・イチイガシ・クスノキ・カゴノキ・オガタマノキ・ヒメユズリハ・カヤなどが見られました。川沿いに位置しており、成木から離れた場所でも若木が多数見られたので自生だと思います。将来はイチイガシの優占林になりそうです。
【函南町・桑原熊野神社】
長源寺から来光川を挟んだ反対側にあります。2021年に来た時は気づかず、今回初めて発見しました!
イチイガシの成木が1本ありました!植生はツブラジイが優占し、アラカシ・クスノキ・ヤブニッケイ・オガタマノキ・ムクノキ・イヌマキなどが見られました。
【函南町・春日神社】
2015年1月に訪ねた時にイチイガシを発見し、2025年1月2日に約10年ぶりに訪ねました。
春日神社には県指定天然記念物のクスノキの巨樹があります。伊豆半島にはクスノキの巨樹が多いです。
イチイガシは、本殿付近の斜面に樹高15mくらいの個体が2本あります。境内には、アラカシ・イヌシデ・ケヤキ・クロガネモチなども見られます。
春日神社北東の林にもアラカシやコナラに混じってイチイガシの若木が2本ありました。社寺林以外でイチイガシが生育している珍しい例です。長源寺、桑原熊野神社と同様に来光川沿いに位置しており、かつてはこれらのイチイガシが林を構成していたことが想像できます。
【函南町・間宮神明神社】
「函南町誌(中巻)」に記載されており、函南町の「後世に残したい文化財五十選」に指定されています。最寄り駅は大場駅です。
本殿左側と右奥にイチイガシがあります。
本殿左側のイチイガシ(左)。右はクスノキです。
境内東側の2本のイチイガシ。左右の常緑高木がイチイガシです。
さらに、大場川沿いにもイチイガシが1本ありました!
イチイガシは成木が計5本(境内に4本・大場川沿いに1本)、若木が境内に1本ありました。優占種はイチイガシで、アラカシ・クスノキ・タブノキ・ケヤキ・ムクノキ・エノキ・クロガネモチ・ヒメユズリハ・サカキ・イヌマキなどが混生していました!鎮守の森として保護され、イチイガシ林が断片的に残されたと考えて間違いないと思います!
【伊豆の国市・守山八幡宮】
韮山駅と伊豆長岡駅の間にあります。Googleマップの写真でイチイガシを発見し、2023年1月3日に訪問しました。
本殿右手に、樹高15m・幹径60cmくらいのイチイガシが1本あります。ここは神木として植栽されたのだと思います。やはりイチイガシは神道と関係がある気がします。
バクチノキ(バラ科)。イチイガシと同じく、房総半島以西の温暖多雨な地域に分布する樹種です。赤褐色の樹皮と大形の葉が特徴です。和名は樹皮が赤く剥がれる様子を、博打に負けて身ぐるみ剥がされるのに例えたことに由来します。葉柄には蜜腺があり、サクラ属に分類する見解もあります。
境内はアラカシが優占で、イチイガシ・タブノキ・クスノキ・カゴノキ・バクチノキ・ケヤキ・ムクノキ・イロハモミジ・スギ・ヒノキ・イチョウなどがありました。
守山山頂展望台からの眺め。左手に富士山が見えるそうですが、雲に隠れています。尾根にはウバメガシも見られました。
【伊豆の国市・日枝神社】
Googleマップの写真でイチイガシを発見し、2023年12月23日に訪問しました。伊豆長岡駅からレンタサイクルを利用しました。
予想以上の大きさに驚きました!どんぐりが沢山落ちており、球形でイチイガシにしては大粒の堅果でした!1本のみですが、結実が良いです。
この個体も注連縄が巻かれていて御神木になっています。イチイガシは何故、神木にされるのでしょうか?
旧伊豆長岡町の保存樹木となっています。字がかすれていて読みにくいですが、平成6年(1995年)の指定時には樹高26mとなっています。
幹も非常に太く、直径1m以上ありそうです。
境内には他に、アラカシ・ツブラジイ・カゴノキ・ヒメユズリハ・イロハモミジ・スギ・コウヤマキ・ヒノキ・カヤ・ナギなどがありました。
函南町のイチイガシは4箇所が川沿いの社寺に生育しており、かつて川沿いに広がっていたイチイガシ林が禁伐地に断片的に残されたことが想像できました!関東~伊豆のイチイガシは、ハプロタイプが西南日本の個体群とは異なることが報告されていますが、分布地点は限られていて集団サイズも小さいため、先行きが危ぶまれます。長源寺と間宮神明神社の個体群は、伊豆半島のイチイガシとしては集団サイズが大きいため、大切にしたいです。
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