2021年12月12日掲載
2024年12月7日改訂・再掲載
 
伊東市の八幡宮来宮神社にイチイガシのどんぐりを拾いに行きました。伊東市内の巨樹も併せて掲載します。
 
【高見のシイの木】
伊豆高原駅から八幡宮来宮神社に向かう途中にあります。市指定天然記念物です。
樹高20m・目通り8mです。鎌倉時代以前から存在したと伝えられ、伊東市内では最も古いシイです。
この辺りではスダジイ・ウラジロガシ・タブノキなどが潜在自然植生のようです。
 
【八幡宮来宮神社】
伊豆高原駅から徒歩約20分です。
鎮座する地は谷の地形になっていて、湿潤な環境です。
スギが多いですが、野生状の樹種はアラカシ・イチイガシ・ウラジロガシ・スダジイ・タブノキ・クスノキ・シロダモ・ヤブニッケイ・バクチノキ・ヤブツバキ・ヒサカキ・ハゼノキ・ミミズバイ・イヌマキなどがありました。禁足地には他の樹種もあるかもしれません。
鳥居を潜ると神聖な雰囲気に包まれます。
急斜面に生えるイチイガシの大木。根元は板根になっています。禁足地にもイチイガシと思われる木がありました(2024年12月7日撮影)。
八幡宮来宮神社が北限のリュウビンダイです。イチイガシ・バクチノキ・ミミズバイ・イヌマキもほぼ北限です。黒潮のもたらす温暖な気候に依存する暖地性の植物は、伊豆半島~房総半島が北限となります。
御神木のスギ。このスギは枝があまり横に伸びていません。
本殿から鳥居方向への眺め。
鳥居から南側に向かった場所にもイチイガシの成木が3本あります(2024年12月7日撮影)。
イチイガシは成木が9本(はっきり確認できなかった個体も含む)ありました。2021年は沢山のどんぐりが落ちていましたが、2024年は不作でした。どんぐりは球形で毛が多かったです(2024年12月7日撮影)。
 
帰りに伊東駅で下車し、葛見神社に向かいました。
【葛見神社の大クス】
目通り幹回り16m・樹齢約1000年とされるクスノキで、国指定天然記念物です。熱海市の来宮神社、河津町の川津来宮神社にも国指定天然記念物のクスノキがあります。伊豆半島にはクスノキの巨樹と来宮神社という名の神社が多いです。