「…あっ!」

閃きは、突然舞い降りてくる。

突然すぎて、思わず声を出してしまった。

 

「……えっ? ……何?」

俺に背を向けて荒い息を納めようとしていた美玖が、俺のあげた声に驚いたのか、ベットの上ごろんと転がってこちらを向いた。

顔はまだ上気していて、何かと問いかける濡れた目が何とも艶っぽい。

 

「いや、何でもない」

スイカのボリューム感には程遠いが梨のようにコリコリとした感触が掌に愉しい乳房の突端、紅の濃い蕾は未だツンと立ったままだ。

 

「ちょっ……」

ちょうど指の先に乳首があって、指で弾く。

 

「あっ、馬鹿、まだ、んっ」

摘まんで、弾いて、揉みしだいて、しゃぶり、ひたすらバストを苛める。

美玖がまたもや雌の声を上げ始めるのに時間はかからなかった。

 

 ※

 

いつもより随分長いなと思っていたら、ようやくバスルームから戻ってきた美玖は、初めての時のように恥ずかし気に、バスローブをぎゅっと握りしめていた。

 

「どうした?」

そう、聞くと、うーんと何やら考え込み、そしてしばらく俯き、それからぷいっと横を向いた。

「……っ!」

というような何やら聞き取れない気合を発して、ガウンの前が開けられる。

すっかり馴染みになった形も感度もよい乳房が控えめに揺れる、と、おおっ、美玖はすらりと伸びたその両の脚にウエストまである網目の大きな黒い網タイツを履いていた。

奇麗に手入れされた秘蜜のデルタは、網タイツのみで護られ、……全然護られずに何ともいやらしくその姿を曝している。

 

(なんか、凄く歓びそうな気がしたのよね)

通販で、何気なく下着を探していたら、ピンときたのだという。

んー、なぜ、俺が網タイツごときで歓ぶと思ったか謎なのだが、まあこうして見せられると悪くはない。

……嘘です、グッド、好、ハラショー、素晴らしい!

 

網タイツに包まれた美玖の生脚はこれでもかというぐらい肉感を感じさせている。

決して脚が太いわけではない、網タイツが若干締め付けすぎではないかというぐらい白い腿を締め上げている。

妙に艶めかしい、いやオイシソウ? なんだろうこのデジャブ。

 

何はともあれ、いただきます!

 

 ※

 

 

 

 

なんていうのか、近頃の少々ワンパターン気味だった行為が嘘のように、情熱的に張り切ってしまった。

網タイツは十分に網目が大きかったので(くれぐれも言っておくが網目が大きかったのであって俺のがコンパクト過ぎたわけではない)履かせたまま、美玖の中を暴れ狂い、爆ぜた。

 

そして、向こう向きで息を整え始めた美玖の、なんとも艶めかしいヒップから腿を覆う黒い網タイツを何の気なしに見ていて、閃いてしまったのだった。

 

(ボンレスハムの網網かぁ)

 

どうりでオイシソウなはずだ。

もちろん、そんなことは口が裂けても言えないし、胡麻化すべく2回戦へと突入したのだが、うん、ご馳走様でした。