享保の大飢饉の折、江戸でも多数の死者が出て、その慰霊・鎮魂のために暴れん坊将軍が大川(隅田川)で花火を打ちあげさせて、それが人気を呼んで、江戸庶民の夏の楽しみになったーー
というのが人気の説らしいが、近年では吉宗が始めたというのは後世のつくり話とする方が有力らしい。
 
でもまあ、吉宗が享保の改革を行ってコメの供出や甘藷の導入などの対策をうったのは確かであるし、花火大会に箔を付けようとしたのか、名君を偲んだのかは定かではないが、他に由来の確かな伝承も見当たらないようで、幾人もの人がこっそり作り上げた「ちょっといい話」が通説であっても問題ない事例な気はする。
 
「たまや~!」、「かぎや~!」の掛け声の元になった花火屋の方はちゃんと実在したそうで、鍵屋が本家、その番頭がのれん分けして興したのが玉屋なのだそうだ。
玉屋はその後火事を起こしてわずか30年余りで廃業に追い込まれたそうだが、それでも今に名を残しているのだから、隅田川の花火大会の最初の隆盛期にさぞや見事な花火を打ち上げて人々の心を掴んだのだろう。
 
ちなみに戦後花火が解禁になった日を記念して8月1日、
語呂からハナビ=87日で8月7日も花火の日(オモチャ花火)らしい。
今年もたっぷり暑くなりそうで、納涼頑張って貰わないとだから、3日ぐらいあってもよいのかな。