気温が下がる毎に、新たに覚えた体温が恋しさを増す。
昨日も、
今日も、
そして明日も、明後日も――
※
冷たい風に身を縮ませ歩く落ち葉の並木道、
どちらともなく伸びて互いを捉まえた手と手、
繋いだ手は熱と気持ちを伝えあい――
別れ際、
やけに明るく感じる街灯の灯の切れ目、
そっと抱き寄せた薄い肢体、
少し驚いた風に丸まった目は直ぐに閉じて、
その唇は驚くほど熱く――
他には誰もいない二人きりの部屋の中、
灯を消す、
やがて思いのほか明るい月灯の中シルエットは重なって、
揺れるベッドの上互いの温度を貪りあう――
※
冬が来る
今年もまた、寒い寒い、冬が来る
ばっちこーい、備えは万全だぜ