👑ノルドール王家の家庭事情
第6章 フェアノールと鎖から解き放たれたメルコールのこと 前編
フィンウェとフェアノール父子


 エルダール(上のエルフ)の3種族が ヴァリノールに集められ メルコールが鎖につながれていた《3期の間》が 至福の国ヴァリノールの最盛期✴であった 
 輝かしい時代は 月日にすると 長い期間続いた❇❇❇
 物質を支配する工人アウレ一族は ノルドール族を愛し しばしば訪ねたので ノルドールエルフは知識と技を増大⤴️
 ノルド達は知識欲が強く やがて多くの点で 師を凌駕するに至る
 エルダールは心身共に成熟
 ノルドール族は この長い年月を 喜びあふれる仕事で埋めつくした
 ノルド達は テレリ族のためにアルクウァロンデの宮殿を造り ティリオンの都に高い塔をたくさん建てた
 さらに 様々なものを発見,考案していった
👑フィンウェの妃 機織りと刺繍の技に抜きんでたミーリエル・セリンデ
 この頃に男子をひとり産むが 力を使い果たしてしまう 
 我が子に名をつけると ローリエンの庭に横たわり 魂は[死者の家]マンドスの館に去る
何物も劣化しない(し 枯れたり死んだりしない)浄福の地
 ローリエンの園に横たわる生きていた頃と変わらない妻のなきがら 幾度名を呼ぼうとその甲斐はなく… 
 フィンウェはすべての愛を息子に注いだ
 ぐんぐん大きくなる🔥《火の精》フェアノール
背高く 見目形麗しく 支配する力をもっていた 
 目は射るように鋭く 髪は黒々として  目的があれば 何であれ 断固として熱心に追及した
 ごく若年の頃 考案した《フェアノール文字》は その後エルダール皆が用いるようになる

 フィンウェは 上級王イングウェの近い親戚(いとことか姪?) 金髪のインディスを2度目の妻にした🎊
 フィンウェは再び 仕合わせになった💐
 しかし ミーリエルの影は家からも心からも去らず 最も愛したのは長子のフェアノールである
 
 一方 フェアノールにとって 父の結婚は愉快なことではなかった
 インディス達に好意を抱かなかったフェアノールは 離れて暮らし アマンの地を探検したり 楽しみとしている知識や手の技に没頭した 
 そんな訳で フェアノールは青年期の初めに さっさと名工マハタンの娘 ネアダネルと結婚した

死者の出たことのなかったアマンの地で 妃と死に別れ 至福の国なのにひとりだけ不幸だったフィンウェ王
 後々起こったフィンウェ一家の不幸と確執をみて 「フィンウェが妻との別れに耐え この尋常ならざる息子の父たることに満足していたなら…」と考える者も多い
 しかし インディスの子供たち,そのまた子供たちも 衆にすぐれた輝かしい存在であった
↑孫[フィナルフィンの子供たち]


 ヴァリノールのイルモの庭園 《ローリエン》は ヴァラ達も休養しに来る 美しい癒しの地
 中つ国にあるガラドリエルとケレボルンの国《ロスローリエン》の名は ここからとられている
(ロスは「花」の意の接頭辞)

シルマリルの物語 シルマリルリオン上
J.R.R.トールキン
田中明子訳 評論社

🙆ホビットガイッパイ🙆