・メモ

ニーチェ全集の第1巻を読んでみた。本書を読むきっかけは、数年前に葛西教授がニーチェは哲学以前は西洋古典の文献学の研究者だったという話(多分)を思い

 

[古典ギリシアの精神/¥2,090]

[フリードリッヒ・ニーチェ著、戸塚七郎他訳/筑摩書房(1994/5/9)]

[651p/978-4-480-08071-4]

[西洋古典学、プラトーン、古典ギリシア、宗教、ギリシア人の祭祀、プラトーン対話篇]

[ちくま学芸文庫、ニーチェ全集 1][図][050][kv 00][bb 03

 

 

 

 
 

・メモ

数学者として著名な岡潔氏、著名な学者が書いた軽妙なエッセイだと思って読み始めた。初めは数学には情緒が必要であるとか、成長期の話が中心でなかなか面白かったのだが、春宵十話以外のエッセイになるとどうも様子がおかしい。現代から考えると偏見に基づく記述が多い。それも誹謗中傷と捉えかねない表現が多くへきへきとさせられるものが多々あり読むのが難しかったが、なんとか最後まで読み通した。

 

本書で一貫しているのは現代は非常に悪い危機的な状態であるということだ。では昔(特に彼の子供時代)は良かったかというと、昔も相当悪く現代に向けてどんどん悪化の一途を辿っているという発想のようだ。彼の刃は政府、そして教育に向かう。どうしてこういう発想になるか読みながら考えていたがどうも彼は宗教特に仏教に帰依しているらしく、彼の頭の中では宗教>数学(>世の中一般)といった発想があるらしい。

 

物理学についても原爆について特に印象が強いらしく、かなり酷い言い方をしている。理論物理学者なんて、何も生み出さずあるものを組み合わせるだけの指物師だと非難される。これは物理学者にとっても指物師にとっても酷い言い方だと思う。また学校教育についても最近の女子生徒は顔立ちが獣に近くなってきたなどという。宗教=仏教の立場に立って上から目線で世間を叱るという立場なんだろうか。それにしても口が過ぎると思う。

 

[春宵十話/¥524]

[藤田健著/光文社(2006/10)]

[225p/978-4-334-74146-4]

[学問、教育、国家、情緒、物理、指物師、動物的、情緒、宗教、ガガーリン、原爆]

[@KobunshaBunko]

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[光文社文庫 お 40-1][店初][037][kv 00][bb 04]