・メモ

ニーチェ全集の第1巻を読んでみた。本書を読むきっかけは、数年前に葛西教授がニーチェは哲学以前は西洋古典の文献学の研究者だったという話(多分)を思い

 

[古典ギリシアの精神/¥2,090]

[フリードリッヒ・ニーチェ著、戸塚七郎他訳/筑摩書房(1994/5/9)]

[651p/978-4-480-08071-4]

[西洋古典学、プラトーン、古典ギリシア、宗教、ギリシア人の祭祀、プラトーン対話篇]

[ちくま学芸文庫、ニーチェ全集 1][図][050][kv 00][bb 03

 

 

 

・メモ

現在国家の授業で使っている翻訳書の翻訳者として認識している藤沢氏の著作であり、ある程度期待して読み始めたのだが期待は裏切られた(^_^;) 

 

現代社会(70年代)で起こる様々な科学に関する問題、たとえば公害などは、科学を探究する側の効率主義・能率主義が原因であると宣言し、その科学の持つ欠点を哲学によって正しい方向に導けるとうたい、それ以降の議論を展開しているのだが、公害は技術の副作用とも言うべき問題であり、それを科学全般の欠点のせいとする主張には無理があると思う。

 

哲学を科学の上に置くと言う主張にも違和感を覚えるし、藤沢氏の科学に対する認識も、電磁気学以前の科学の最大の成果はデーモクリトスの原子論以外にはないという主張を紹介し、それには異論がないと書いているが、ニュートンは避けて通れないだろうと言いたくもなる。そもそも科学を哲学で語ると言うならば、特殊・一般相対性理論や量子力学の確率的解釈やビッグバンなども抑えた上で議論してほしい。

 

[ギリシア哲学と現代 世界観のありかた/¥587]

[藤沢令夫著/岩波書店(1980/7/21)]

[210p/4-00-420126-8]

[(科学)哲学、自然科学、効率主義・能率主義、公害、遺伝子操作、元素、プラトーン、アリストテレース、デモクリトス、原子論]

[@Iwanami_Shinsho]

[岩波新書 126][自][035][kv 00][bb 04][mt 027]