・メモ
ニーチェ全集の第1巻を読んでみた。本書を読むきっかけは、数年前に葛西教授がニーチェは哲学以前は西洋古典の文献学の研究者だったという話(多分)を思い
[古典ギリシアの精神/¥2,090]
[フリードリッヒ・ニーチェ著、戸塚七郎他訳/筑摩書房(1994/5/9)]
[651p/978-4-480-08071-4]
[西洋古典学、プラトーン、古典ギリシア、宗教、ギリシア人の祭祀、プラトーン対話篇]
[ちくま学芸文庫、ニーチェ全集 1][図][050][kv 00][bb 03
ギリシア哲学の研究者として著名な田中先生、本書では哲学から離れ西洋古典の王道であるホメーロスの作品、ヘーロドトスの作品、ソポクレス等の古典作品について触れている。
ホメーロスの作品については何度か2作品を読み進め、最近やっと面白さがわかってきた。葛西先生の授業でイーリアスにおけるアーテーについて触れられたのが印象深い。本書でも2作品について詳細に述べられいあるが田中先生はホメーロスの単独反抗説wはとっていないようだw
ヘーロドトスの歴史については、上中は読了し、下の途中で挫折しているのだが、卒業の際に上中下の文庫本を購入しているので今年度中に読み終える予定だ。それにしても田中先生の「歴史」はギリシア人という視点だけでなくペルシャ人の視点でも書かれているという指摘は鋭いと思う。
そして悲劇作品集というか戯曲集についても、アリストテレースの詩学を参照しながら解説を試みているところが面白い。だが、私自身悲劇についてはあまり読んでいないのでちょっとついていけなかった。悲劇に通じている人には興味深い記述だと思う。
そういえば田中先生の肖像画が学校に飾ってあった。学校のOBという訳だが私にとってはギリシア語の教科書の作者として馴染み深い。今後は少しギリシア悲劇についても知識を深めていこうと思う。
[古典への案内 - ギリシア天才の創造を通して -/¥480]
[田中美知太郎/岩波書店(1967/3/20)]
[217p/4-00-412017-9]
[ホメーロス、イーリアス、オデュッセイア、ヘーロドトス、歴史、悲劇、エウリピデス、アイスキュロス、ソポクレス]
[岩波新書 624][図][064][kv 00][bb 03]