・メモ

アテナイにおける民主制がどういうものであったか、その誕生から終末までの推移とともに示した著作。ぼんやりとアテナイは直接民主制であり、後半は衆愚政に陥ってしまったと単純に考えていたが、それほど単純な話ではないことを本書は教えてくれる。

 

民主制の制度には不正を排除しようとする工夫が各所で見られ、アテナイ市民がこの制度をいかに大切に育んでいったかがわかる。アテナイの民主制の人気がないのはソークラテースの死刑と、プラトーンおよびアリストテレースが評価してない影響が大だな。

 

[民主主義の源流 古代アテネの実験/¥1,078]

[橋場弦/講談社(2016/1/8)]

[281p/978-4-06-292345-3]

[アテナイ人の国制、スパルタ、マケドニア、衆愚性、ソークラテース、プラトーン、デモステネス、ペロポネソス戦争、後期レポート、西洋史学]

[講談社学術文庫2345][図][005]