・メモ

アリストパネースの喜劇である「蛙」。去年から今年にかけて大学の授業で取り上げられている作品だ。この翻訳も去年少し読んだが全文を読むには至らなかった。

 

私は去年の前期に引き続き今年も前期受講している。去年はごく短い部分を担当したが、これが生涯初めての古典ギリシア語だったため、ものすごく苦労した記憶がある。とりあえず今年は2回訳を担当すること、訳行数30行越えを目指すこととする。地味な目標だが、これでも私にとっては大変だw

 

本作品は、ディオニューソスが冥界に降りて行き、悲劇の椅子を巡り争っているエウリーピデースとアイスキュロスの対立を裁き、どちらが椅子にふさわしいかを判定するという役だ。この作品では上記両者の作品が直接あるいは間接的に数多く引用されており、これを訳註を参照しながら読み解くので物凄く苦労した。今回再度授業を受ける中で少しでも理解を深めて行きたいものだ。

 

とりあえず本書は膨大なギリシアおよびギリシア文学の知識がないと十分に楽しむことはできないだろう。原文は韻文なので韻律の問題も加わりさらに難しさが増す。

 

喜劇を楽しむのにこんなに苦労するとは!

 

[蛙/¥220]

[アリストパネース著、高津春繁訳/岩波書店(1976/5/17)]

[182p/-]

[アリストパネース、蛙、ディオニューソス、クサンティアース、ヘーラクレース、コロス、悲劇の椅子、イアッコス、アイスキュロス、エウリーピデース]

[岩波文庫 32-108-6][ 初図][061]