・メモ

大学でのレポート作成のためとりあえず乱読した書籍。しかし乱読で終わらせるには惜しいので、レポートの提出が全て終わった2月以降に再読してみようと思う。

 

アリストテレースの詩学は、彼が韻文の悲劇についてどう書くべきか、どういう要素にすべきか、何を書き、何を書いてはいけないかをオイディプイス王などの例を交えて詳説している。悲劇を構成する韻文詩については韻律さえ規則に従っていればいいように思えたが、アリストテレースは厳密に近い形でどうあるべきかのルールを定めていく。項目によっては納得できない説明もあるが、多分初めてとなるアリストテレースの文体はかなり新鮮だった。いつか原文にも当たってみたい。

 

類似のタイトルを持つホラーティウスの著作は、アリストテレースのそれとは違い、いかに読者の心を捉える作品を作るかということに注力している記述になっている。しかしそこはホラーテイウス、単なる売れる本のノウハウ集に落ちることはなくw 皮肉たっぷりの巧みなエッセイ集となっている。こっちも2月以降、じっくり読んでみたい。

 

[アリストテレース 詩学、ホラーティウス 詩論/¥1,067]

[アリストテレース、ホラーティウス著、松本仁助、岡道男訳/岩波書店(1997/1/16)]

[356p/4-00-336049-4]

[ 悲劇、喜劇、韻文、アリストテレース、ホラーティウス、理論、人格、筋、性格、語法、思想、視覚的装飾、歌曲、構成、迎合]

[岩波文庫 青604-9][初][016]