・メモ
映像作家平野勝之氏の作品、「監督失格」作成に至る歴史とそれまでの作品を詳細に紹介した書籍。単なるAV監督ではない氏の独特の発想、演者を演技を許さないほどに追い込み、素顔をさらけ出させる手法というか手口が凄まじい。
さて、AV女優林由美香が若くして亡くなったこと、ある監督と自転車で旅をしながらその過程が作品となったことまでは知っていたが、その監督が彼女の遺体発見現場に居合わせたことまでは知らなかった。ということでこの監督失格は彼女の死を目の当たりにした平野氏の葛藤とその模様を「監督失格」という作品でまとめる過程を記述している。
この「監督失格」というのは林由美香が平野勝之氏に言い放った言葉だと言う。重い言葉だ。平野氏の作品を見たことはないのだが、本書を読み終えたあと、何作も彼の作品を見てきたような錯覚に囚われる。疲れるw
[「監督失格」まで/¥3,080]
[平野勝之、柳下毅一郎著/ポット出版(2013/4/16)]
[429p/978-4-7808-0198-9]
[林由美香、監督失格、自転車、北海道、松梨智子、平野ハニー、不倫、映像][単行本][初図][0078]